2020年10月26日

【RPAコンサルタントの日常】

~Chromium Edge IE互換モードの紹介~


Internet Explorer(IE)11を使い続けてどのくらいになるだろうか。とうとうMicrosoft365アプリがIE11のサポートを終了する。2021年8月のことだ。しかし、IE自体のサポートはまだまだ続く。最新のWindows10 Enterpriseであれば2029年の1月までサポートし、Windows10 Proでも2025年の10月までサポートされる。

では、IEは企業の中でどんな活躍をしているのだろうか。Webシステムで主に使われているのだろう。Webシステムは最近までEdge対応していなかった。バージョンアップしなければIE11で動くことが多い。IE11でしか動かない以上、IE11を延命しなければならないのだが、サポート終了まで時間があるとはいえ、そろそろ次の手を考えた方がいい。次の手とは、最新のChromium EdgeのIE互換モードのことである。

この機能、IT管理者向けの機能である。ユーザー自身が設定できない。IE互換モードでアクセスしたいURLやドメインをWebサーバー上にリスト化しておき、それをユーザーが読み込んで互換表示にする機能である。例えば、intrigue.co.jpのドメインを互換表示したい場合、intrigue.co.jpを記述したリストファイルを社内のWebサーバーにアップする。グループポリシーによって、リストファイルは各ユーザーに読み込まれ、各ユーザーがintrigue.c.o.jpを含むURLを参照した時に、自動的にIE互換モードで読み込まれる。

この機能を使えば、IE11でしか動かないシステムを最新のChromium Edgeで動かすことができる。わざわざ、IE11を有効化してデスクトップにショートカットを置かなくてよくなる。ユーザーはこのシステムこれ、通常のWebはこれ、と複数のブラウザを使わなくてよくなる。(Microsoft365のIE11サポート終了後は、Microsoft365はEdge、社内システムはIE11など使い分けをする必要がある)

実際にIE互換モードを使ってみたところ、互換性はかなり高いと思われる。IEでしか動かないシステムを今のところエラーなく使うことができている。IEがいつか使用できなくなるからと、システムのバージョンアップでブラウザを対応する会社もあるだろうが、IEの寿命が長いので、IE11を使い続ける会社も多いだろう。

しかし、同じ延命であれば最新のChromium Edgeを使って延命したほうがユーザーのメリットは多い。是非ともお試しいただきたい機能である。

2020年10月