2024215

【コンサルタント散歩】

承認プロセスの作成ポイント~

システム開発プロジェクトの中で、権限をどのように設定する必要があるかという課題が出てきます。例えば、ユーザのアクセス権限による機能の利用有無の制限や画面のデータ参照・登録・更新・削除の承認プロセスの権限をどうするかなど、いろいろな権限設定があります。今回は承認プロセスを作成するうえで大切なポイントについて記載します。 

① ユーザ側で承認プロセスを整理し、現業務に適しているかを確認する

承認プロセスを整理することで、システム開発プロジェクトでどの承認プロセスを新システムに組み込むべきなのか、承認プロセスをどのように回すのか、承認者の権限は何が必要になるのかを明確にすることができます。また、現承認プロセスが、ガバナンスに適した内容になっていない場合は、ユーザ内で検討が必要になります。

 

② 承認プロセスを申請者と承認者の組み合わせでパターン分けする

承認プロセスを回す際に申請者と承認者が被らないようになっているか、一次承認と二次承認で同じ人が承認できてしまう二重承認になっていないかなど、パターンを分けて行うことで問題点が発見しやすくなります。これに対して一つ一つどのような承認プロセスを作成し、おのユーザに承認権限を付与すればよいかを検討します。

 

③ 上記で決定した承認プロセスを新システムでどう実現するかを検討する

ベンダから新システム側で承認プロセスを作成できると説明を受けていても実際に検討した内容を新システムに当てはめてみると、この場合の承認プロセスを作成できるのか、条件によって承認先を変更できるのかなど、ユーザとベンダで認識を合わせる必要があります。もし実現できない場合は、どこまでを新システムで採用してどこを運用でカバーしなければならないかなどを検討し、承認プロセスを作成します。

 

今回は、承認プロセスの作成ポイントを記載しましたが、システムを導入する際に権限関連の仕様を決定することはシステム導入を成功させるための一つのポイントになりますので、ユーザとベンダでしっかり認識合わせを行いましょう。

 

2024年2月

【佐藤善哉のコラム】

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