2017年8月14日

【コンサルタント散歩】

~システム開発において意味不明な根性論反対派!~

システム開発において、いろいろな場面で根性論が出てくるが、その中でも障害の改修時に根性論がよく飛び交うのではないだろうか。特にシステム開発中の障害より、本番稼働中のシステムで障害が発生した場合に、早急な原因究明と解消をしなければならないため、無茶なスケジュールとなり根性論となる。ここで筆者が声を大にして言いたいのが、「意味不明な根性論はやめていただきたい!」ということである。

筆者も経験したことがある根性論あるある話だと、障害改修の際によく言われる言葉があった。それは「誰々なら〇〇までに改修できるから頑張れ!後はよろしくね」や「〇〇までには時間がまだ〇〇時間(睡眠時間を入れない時間)あるから気合で頑張れ!」といった意味不明な根性論しか言ってこない方がいたことを今でも覚えている。皆さんの周りにもそういった先輩や上司がいるかもしれない。確かに今まで携わってきたプロジェクトを思い返すと最終的には根性で何とか乗り切ったことが多々あったと感じる。しかし、最初から根性論を出すのは違うのではないだろうか。根性論はきちんと改修スケジュールを作成し、いろいろ試行錯誤した結果、万策尽きた際の最終手段である。

障害の改修などにおいて、資産の定期リリースタイミングや後続の機能影響度などにより、無茶なスケジュールになってしまうのはしょうがないと考える。特に新聞沙汰になってしまうような本番稼働中システムの障害は割り切ってやるしかないし、運用・保守担当者もその認識はあると考える。筆者も障害発生時に無茶なスケジュールをお願いしたことはあるが、その時に根性論ではなく以下のことを最低限は伝え、改修担当者と合意を取るよう気を付けていた。

〇 当障害の重要性と緊急度

〇 当障害スケジュールを作成するにあたって前提とした工数内容

〇 改修者の現スケジュール調整結果

綺麗ごとと笑われるかもしれないが、小さな積み重ねが緊急対応時(明日の朝までに改修しないと他業務との業務連携テストができない、本本稼働中のバッチシステムで異常終了し、オンラインシステムが立ち上がる前に改修しなければならないなど)に進んで了承してくれる人との人間関係を生むと考える。

最後に緊急対応などでどうしても根性論になってしまうことがあるのは分かるが、あえてもう一度言わせてもらう。

「意味不明な根性論はやめていただきたい!根性論はいろいろ試行錯誤した結果、万策尽きた際の最終手段である!」

2017年8月