2015年10月19日

【RFPコンサルタントの日常】

~IoTとITサービスマネジメント~

1 IoT

昨今、IoTという言葉がトレンドになっている。

IoT(Internet of Thing)は言葉どおり、物をインターネットにつないで、遠隔監視したり、自動制御したりすることである。パソコンなどの情報機器以外、例えば車に通信機能を持たせ、故障状況を監視するといった考え方である。昔から考えられていたことであるが、Iotというキーワードとともにトレンド化し、新聞等でも当たり前に見かけるようになった。

2 情報機器の定義

このIot、企業の情報システム部門にとっては頭の痛い話である。特にITのユーザー企業においては。要するに、情報機器の定義が曖昧になり、仕事の範囲が不明確になる。車や冷蔵庫、時計まで管理対象になるのか、という話である。

おそらく、車や冷蔵庫については総務部の管轄になるであろう。しかし、総務部のIoT管理を情報システム部門が支援しなければならない。その際の有効な手法が、ITサービスマネジメントシステムである。

3 ITサービスマネジメント

IoTによって、情報システム部管轄でないにしろ、情報機器が増加し、インフラやシステムとは毛色の違うモノを管理しなければならない。

しかし、このIoTを管理する仕組みについては、IoTトレンドが出始めたばかりということもあり、あまり具体的な話は聞こえてこないが、あらゆるIoTを総合的に管理するシステムが今後必要になってくるに違いない。(電力監視のHEMSなど、特定分野の監視という話ではなく)

ここで、ITサービスマネジメントシステムの出番である。インフラやサーバーと同じように、IoTも一元管理し、数が多く、それぞれ毛色の異なるものを統合管理するのである。機器の管轄は総務部かもしれないが、管理の仕組みを一本にすることで、IoT管理を単純化して、コスト面、運用コスト面を効率化することができる。

ITサービスマネジメントは、情報システム部だけのものではなくなり、会社全体で使用するITのERP的な役割を担うことになるだろう。今後注目したい。

2015年10月