2021年1220

【中小企業のIT投資は社長が仕切れ!】

地域社会のDXその2 高知がますます熱くなってきた


9月28日付けの当コラム「地域社会にもDXの機運が出てきた」で高知ニュービジネス協議会(KNBC)のDXへの取り組みを書きましたが、12月16日に高知に飛び、リアルで

論議してきました。オンラインでこれまで2回ミーティングをしてきました。オンラインのメリットももちろんありますが、リアルならではの熱い議論はやはり面白いです。オンラインとリアルを上手に組み合わせていくことが、DXの第一歩と言えるのではないでしょうか。

高知の最も重要な課題の1つが少子高齢化による人口減です。KNBCのメンバーは様々な業種の経営者がいますが、業種を問わず、共通の課題として人口減を真剣にとらえています。この日のミーティングでもそれが大きなテーマとなりました。ちょうど12月12日にこのミーティングにピッタリの記事が出たので、「ケーススタディ」として議論に利用させてもらいました。それは経済評論家の鈴木貴博さんが東洋経済のサイトに発表した「日本人は急速な人口減の深刻さをわかっていない」という記事です。この記事の要旨は以下です。

▶総務省から5年間で日本人は94万人減少したと発表されたが、実はもっと深刻である。実際は178万人減少し、外国人が84万人増えている。その差し引きが94万人。

▶2020年から2030年の10年間で1100万人の減少が予測されている。

▶この人口減少による社会沈没への対策は2つ。1つは移民受け入れによる国家再生。

▶もう1つはDX。

▶農村部は都市部よりも早く人口減少問題が深刻化する。DX活用による農村部の限界集落化阻止を真剣に考えるべき。

まさに高知県は農村部の人口減少が急速に進んでおり、鈴木さんの記事がそのまま当てはまるのです。記事にあったDXによる2040年の農村部の姿は希望にあふれています。太陽光パネル、電気自動車、ロボットタクシー、ドローン活用、オンライン診療などすでに技術的にはあるものの、これから間違いなく進歩するものをどのように組み合わせ、使っていくのか?それを高知の有志の方々と議論するのはエキサイティングな時間です。もちろん少し議論したくらいで結論の出る話ではありません。これからも継続が必要です。

実際に差し迫った困難が目の前にあることがDXへの取り組みを真剣にさせるのです。

2021月12