2019年1月28日

【RPAコンサルタントの日常】

~初志貫徹~

初志貫徹

新年ということもあり、2019年の自分自身のお題は何かと考えた。脈絡もなく、初志貫徹という言葉に思い当たった。この言葉は、漢字のとおり、はじめに思いたった志を全うするという意味である。初志貫徹、いかにも全うするのが難しい。だから四字熟語になっているのであろう。

さて、全うするのが難しいのは自動化の志も同じである。初志である「人間の業務を、価値の少ない業務から、より価値のある業務へシフト」するは、言うが易し、全うするのは難しい。

評価されるのは「削減した時間」

というのも、自動化の効果は、削減した時間で評価されるからである。本来「価値のある業務へシフト」まで考える必要があるのだが、時間削減で満足してしまう可能性があるのだ。例えば、購買業務を自動化によって、年間1000時間削減したとする。役員会で報告し、やったね、自動化を多の部署にも展開しよう、と自動化の効果を他部署へ展開することばかりに目が言って、肝心である「購買部の業務をより価値のあるものにシフト」することに目が行かない可能性がある。「価値ある業務へシフト」することは現場の努力次第、つまりは放って置かれるのだ。

もし「価値ある業務へシフトした度合い」で評価したのなら

もし、削減時間ではなく、「価値ある業務へのシフトした度合い」で評価されるとする。効果測定は難しくなるが、とたんに評価の内容が彩りを帯びるであろう。「価値ある業務へのシフト」という真の効果が現れてくるからだ。単に時間削減では思考がストップしているのと同じである。派生したとしても人員削減といったネガティブなものになりかねない。

初志貫徹は難しい。単に時間の削減ではなく、「価値ある業務へのシフト」について徹底的に考える必要がるからだ。しかし、全うすればそれだけの効果が生まれる。それを信じて日々自動化に取り組んでいきたい。

2019年1月