2019年2月4日

【失敗しないシステム導入】

~プロジェクトに向いている人とは?~

プロジェクトには、「明確な目的が存在する」、「繰り返しではない1回限りの活動である」、「期限がある」などといった特徴があり、多くの面で通常業務とはことなります。このため、通常業務で成果を出していた人が、プロジェクトではあまり成果を出せないといったことが起こります。それでは、プロジェクトに向いている、つまり適性がある人とはどのような人でしょうか。3つの視点で説明します。

探求心がある

冒頭に述べたように、プロジェクトは1回限りの活動ですので、繰り返しを想定したマニュアルがあるわけではありません。これまでに出会ったことのない状況を理解し、幅広いナレッジを駆使して、目的達成のための道筋を描いていかなければなりません。知らないことに出会った時にあきらめるのではなく、自ら調べる、もしくは知っている人に聞く、知っている人に助けてもらうことが必要です。常日頃から探求心を持って情報取集、人材交流している必要があります。

推進力がある

プロジェクトでは想定しない問題が発生するのが常です。プロジェクトには期限がありますので、決められた時間内に問題を解決しなければなりません。複数のステークスホルダーの意見を調整し、限られた情報と時間で最善と思われる意思決定をします。その場では正解が誰にもわからない場合もあります。多数のステークスホルダーの意見を調整しなければならない場合もあるでしょう。とてつもないエネルギーが必要です。問題が発生した時に、時間と情報が足りないから決められないというのでは、プロジェクトは進みません。何とかプロジェクトを前に進めようという推移力を持っている必要があります。

主体性がある

プロジェクトでは役割が細かく定義されます。ただし、前述したように想定しない問題が発生することがあります。このような場合、プロジェクトの問題をプロジェクトメンバー全員が自分の問題として捉えられるかが重要になります。問題を解決するために直接的に手を動かして貢献できなくても、解決のための人材、技術を紹介するなど間接的に貢献できることもあります。プロジェクトメンバーのナレッジを結集できるかどうかが、早期に問題を解決できるかどうかの鍵になります。プロジェクトの問題を自分の問題として主体性を持って取り組めることが必要です。

逆に言えば、探求心、推進力、主体性のない人、「私にはわかりません」、「私には決められません」、「私ではないですね」が口癖の人はプロジェクトには向かないということになります。

2019年2月