2019年1月15日

【コンサルタント散歩】

~総合テストでやるべきこと~

システム開発では、作成した機能に対して必ずテスト工程(単体テスト・結合テスト・総合テスト)があることは前回のコラム(2018/11/19)でもお伝えしました。今回は「総合テスト」でやるべきことを説明いたします。(内容は経験年数が浅い人向けになっていますのでご了承ください)

総合テストとは、構築したシステムが全体として仕様通りの機能を満たしているかどうかを確認するテストになります。このテストはシステム開発者側の最終テストになります。総合テストはシステム全体を対象として、「要件の通りに開発されているか」、「機能間の連携は取れているか」、「機能や性能は仕様の通りになっているか」といったことをテストします。結合テストまでは、開発マシンもしくはテスト用マシン上での確認となりますが、総合テストは原則として本番環境と同等の環境でテストします。そのため、本番と同等のテスト環境へデータを移行して本番と同等のデータでテストを実施する必要があります。

総合テストでは、大きく分けて以下の3つに分けることができます。

業務シナリオテスト

総合テストのシナリオは、基本的に結合テストのシナリオと一緒です。結合テストが開発環境において行うのに対し、総合テストは本番環境で実施するという違いになります。

非機能テスト

本番時と同等のデータを投入して、各機能のレスポンス計測、夜間バッチの処理時間計測、自動運転(バックアップ運用等)を行う等、実運用を想定したテストを実施します。ここで発生した障害も、機能面だと仕様レベルの問題であることが多く、非機能の場合、ハードウェアやネットワーク、データベースソフトウェアの見直し等の致命的な問題になることが多々あります。

セキュリティテスト

不特定多数の利用者が想定されるようなシステムにおいて、セキュリティに関する機能が開発仕様書に記載されているとき、その機能が仕様書通りに動作することでセキュリティが保持されているかテストを実施します。

皆さんも、結合テスト同様、総合テストを実施する際にも、何をテストとしてやらなければいけないかを把握して実施するようにしてください。

2019年1月

▶関連コラム │ 【コンサルタント散歩】~結合テストでやるべきこと~(2018/11/19)