2016年6月20日
【システム企画~情報活用力を上げる仕組み作り】
~システム企画の手順と方法(ステップ1まとめ)~
これまで、システム企画のステップを以下の3つに分け、そのうちの「1」について記してきたところを、一部増補してまとめます。
<システム企画のステップ>
1.目的及びシステム化範囲の明確化と共有
2.概要計画の作成
3.調達フェーズへの橋渡し
組織目標の決定(2015/8/10)
情報システムの企画・開発は、組織目標達成のための手段として行われます。組織目標があって、情報システム開発があるということです。目標への到達のための重要成功要因の影響関係図である戦略マップの紹介でこのことを示しました。
組織目標は、環境変化であれ、思いつきであれ、頻度はさまざまですが、何らかの契機があって次々と定められます。情報システムの企画・開発は、個々または複数の目標を達成するための手段の一つとして行われます。
組織目標を達成するための戦略策定(2014/8/25)
戦略とは、組織目標と現状との隔たりを解消するためのプラン(構想・計画)です。
システム企画とは、目標達成のための手段として行われる戦略策定の中で「組織と業務をどのように変えるのか、そのときにITをどこに適用するのか、どのように活用するのか」を企画することです。
ビジョン = 実現したい状況、その中でのありたい姿
ミッション = ビジョンを実現するために行うこと、社会の中で果すべき役割
戦略 = ビジョンの実現、ミッションの遂行のためのプラン
指標と目標値の設定(2016/2/1)(2016/3/14)(2016/5/9)
重要成功要因について指標と目標値を設定して、測定と評価を行うことが重要であることをこれまでに記してきました。その目的と設定時のポイントは以下のようなことでした。
(1)目的
◎ 目標達成またはその過程としての接近状況を測るため
◎ 必要に応じて実行項目や戦略を変更するため
(2) 設定時のポイント : SMART
S (Specific) : 具体的であること
M (Measurable): 測定可能であること
A (Achievable) : 達成可能であること
R (Relevant) : 自分で管理可能であること
T (Time-based) : 達成期限が明確であること
IT化の対象・範囲の決定(2015/8/10)
システム企画の対象の検討・選択の考え方の原則は以下のとおりでした。
a) ITを適用して効果があがると期待されるものを対象として選ぶ
b) 「a」ほど簡単にIT適用が効果的であるとわからないが、対象業務プロセスの中でどのようにITを活用できるかを検討して対象として選ぶ
IT適用範囲 = システム企画対象の決定手順
(1) 達成すべき目標の明確化
(2) 目標達成のための手段の検討
(3) IT適用範囲の決定
組織で行うことであることから当然のこととして、上記の明確化と共有が企画の推進においては必須となります。
2016年6月