2020年9月14日

【失敗しないシステム導入】

~新型コロナ制限下でできることとは?~


2020年9月現在、新型コロナウィルスは感染者数で見ると第二波は収まりつつあるものの、冬に向け第三波やインフルエンザとの同時流行が懸念されている状況です。影響を全く受けなかった、売上を伸ばした、当初影響を受けたが元の売上に戻りつつある、未だ売上が戻らない等々、状況は様々だと思います。売上が戻らない業種の中には、従業員に一時休業を命じたり、勤務時間を減らしたりしている会社もあるかと思いますが、業務量を正確には予測できず、どうしても時間の余裕のある社員が出てきてしまうというのが実態ではないでしょうか。

現在、比較的に従業員の時間に余裕のある企業においてできることは何でしょうか。システム視点では現状業務の可視化をお勧めします。ここでの業務の可視化とは、業務一覧表を作成し、業務フロー、業務定義書を作成するといったことを指します。システム導入プロジェクトにおいては、最初に現状業務の可視化を実施します。業務の可視化が全くできていないと一から実施することになり、かなりの時間を要します。これにより、プロジェクト期間がその分だけ長くなり、リリース時期が遅くなります。既に現状業務の可視化が済んでいれば、新規業務の検討からプロジェクトを開始でき、プロジェクト期間が短縮され、リリース時期も早めることができます。

リモートワークの環境が整っていれば、現状業務の可視化は出社せずに実施することができます。ある企業は新型コロナウィルス影響下で、業務可視化プロジェクトを立ち上げ、オンライン会議のみで現状業務の可視化を進めています。また、出社禁止(リモートワーク)、勤務時間の短縮化、従業員の一時休業(シフト制)などの制限下で、業務改善の気づきが多くあったはずです。人数(工数)、時間、場所の制限がない中では当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではなかったのではという気づきです。

●業務廃止(入力していたデータを誰も利用していなかった)

●業務の効率化(システムを改修すれば半分の工数でできる)

●業務手順の見直し(業務の順番を入れ替えれば半分の時間でできる)

●業務場所の見直し(この業務はわざわざ出社しなくてもできる)

新型コロナ収まったとしても働き方の多様化は進んでいきます。こいうった気づきをそのままにしておかずに、この機会にきちんとインタビューしてまとめておくことが重要です。現状業務の可視化にとどまらず、業務改善案の洗い出し、さらにはその業務改善案を実行するところまで進めて、この新型コロナウィルスのピンチをチャンスに変えましょう

2020年9月