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【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません~】

サーバマシンでも高解像度モニタは必須です

仕事柄、いろいろな機会にいろいろな場所に設置されたサーバマシンでセットアップや各種設定などの作業を行うことが多くありますが、サーバマシン自体の制約や使用できる機材の制約で接続するモニタの性能とは関係なくVGA(640x480)・SGA(800x600)の低解像度、よくてもXGA(1024x768)程度の解像度しかモニタに表示できないことがあります。また、サーバマシンによっては適切なデバイスドライバが適用されるまでは接続されたモニタの性能を引き出すことができない場合もあります。

 

こういった場合、LinuxのコンソールモードやWindows Server Coreなど端からテキストコンソールのコマンドライン入力だけで操作する分にはVGAでも何の問題はありませんが、Windowsが代表ですがGUIでの操作を前提にしたシステムだと、現在当たり前に流通しているモニタの解像度を想定してユーザインタフェースが設計されているため、設定を行うダイアログがモニタの表示領域をはみ出してしまい、メッセージが画面内に収まらなかったり、場合によっては設定内容を確定するためのOKボタンが画面に収まらずマウスでクリックできないといった状況に遭遇することがあります。

まったく初めて操作するシステムでなければ、メッセージの一部が表示されなくても流れを把握しているのでそれほど苦になりませんが、表示画面をはみ出してマウスでクリックできない場合、タブとエンターキー、スペースキーなどのキーを操作して「おそらくこれで確定のクリック相当だろう」と見当をつけてキーボードの操作で何とか次の操作に進めていくことになります。何とか一通りの設定を済ませて起動できるようになってもGUIの設計自体が高解像度を前提にしているため、その後に行う設定操作もウィンドウやダイアログが画面に収まりきらないことが多々あります。

 

インターネット接続が可能な状態であれば、ハードメーカーのサポートサイトからモニタの高解像度表示が可能になるディスプレイアダプタのデバイスドライバを入手して適用することで解決することもあれば、Windows Update経由でしばらくすると適したドライバが適用されて作業に必要な解像度での表示が可能になって問題なく作業できるようになることもあります。しかしディスプレイアダプタのハードウェア自体がVGAやSVGA程度の出力しかしていないこともあり、そうなるとマシンに接続したモニタ表示での操作は諦めるしかありません。

 

こういった制約があるサーバマシンでもリモートデスクトップであれば接続するリモートデスクトップのクライアント機側のモニタ性能で表示されることが可能なので、最近では極力早い段階でリモートデスクトップ接続が可能な状態に設定してしまい、主な操作はリモートデスクトップ経由で作業することが多くなっています。

 

そうは言っても、リモート接続可能にするまでの操作は結構ストレスですし、最悪リモートデスクトップで作業するマシンにLAN接続できない環境で作業を進めなければならないこともあり得ます。サーバマシンにはVGAポートは最低限1個搭載されているのが普通ですが、最近はサーバマシンを検討する際にはVGA以外に高解像度サポートが前提のHDMIやDisplay Portなどの出力ポートがついているかと内蔵ディスプレイアダプタの仕様を確認するようにしています。

 

2023年7月