2024年4月15日

【中小企業のIT投資は社長が仕切れ!】

2024年春のシンガポールのIT事情


3月末に所用があって、2泊3日の弾丸でシンガポールに行ってきました。筆者がシンガポールに行くのは約5年ぶりのことです。コロナ以前に行って以来となりました。前回とまず変わっていたことは入国に必要な情報は紙ではなく、電子入国カードの提出となっていたことです。アメリカの入国は以前からESTA(電子渡航認証システム)が義務付けられていました。ESTAは2年に一度の更新ですが、シンガポールは到着日を含む3日以内にオンラインかアプリからの提出が義務付けられています。

 

実は筆者は「シンガポールは以前に何度も言ったことがあるから」と油断をしていて、この電子入国カードの申請を忘れていました。チャンギ空港に到着する直前、ガイドブックでライドシェアの乗り場を調べようとした時に、電子入国カードに関する記事を見て慌てたものです。空港に到着してから入管を通る前に空港内の無料Wi-Fiにスマホを接続して、急いで申請をしました。入力内容的には特に難しいものはなく、サイトのユーザーインターフェースもわかりやすかったので事なきを得ました。

入管通過後にまず行ったのは予約していたレストランのキャンセルです。トラブルで飛行機が2時間以上遅れてしまい、また電子入国カードの件もあって、予約時間には間に合いそうもなかったので、やむを得ずキャンセルです。このレストランは日本にいる時にサイトから予約したのですが、キャンセルもサイトから簡単にできました。日本では当日の予約1時間前にサイトからキャンセルするのは難しいし、店に多大な迷惑をかけてしまいますが、このシンガポールのレストランは予約無しで並んでいるお客さんも多い人気店なので、直前のサイトからのキャンセルでもペナルティもなく助かりました。

 

空港からホテルまではライドシェアを利用しようと考えていました。筆者はアメリカ出張の際は主にLyft(リフト)というライドシェアを利用しており、便利かつタクシーよりも安上がりなので重宝しています。シンガポールではGrab(グラブ)というアプリでライドシェアを利用します。このGrabの大株主は実はソフトバンクです。またトヨタ自動車も出資しています。日本ではようやく4月から一部ライドシェアが解禁されましたが、その実態はタクシー会社が運用を行っているので、本来のライドシェアとはかなり趣が異なります。ソフトバンクやトヨタは日本の岩盤規制は簡単には崩れないと見越して、海外での投資をしているのです。

 

Grabをスマホにダウンロードして、空港のピックアップ場所に行って配車を試みました。こちらも簡単にできるのですが、配車した自動車が到着するまで最短で20分待ちとの表示が出ました。配車の候補となる自動車は何台もあるのですが、すべて20分以上待ち。一方ですぐ近くのタクシーは数台が客待ちで待ち時間ゼロ。飛行機が遅延して夜遅くなったこともあり、ここでは時間優先でタクシーを利用することに変更しました。乗車後、タクシー運転手が笑いながら「タクシー、ノーキュー」と話しかけてきました。ノーキュー(No queue)つまり行列無しという意味です。

 

到着から空港を出るまでにすでにIT絡みでいろいろ小さな事件が発生しました。やはり先進国とはいえ、海外と日本では様々な違いがあり面白いです。続きは次回に。

 

2024年4月