2021年104

【コンサルタント散歩】

ローコード開発のテスト観点


今回は、ローコード開発のテスト観点についてご説明します。(内容は開発経験の浅い方向けになっています)

支援ツールの管理画面上で用意されているオブジェクトやテンプレートの品質は、支援ツールを開発した会社が製品として提供する際に担保している部分になりますので、支援ツールの管理画面からオブジェクトをドラッグ&ドロップして配置したパーツの機能やテンプレートで利用した機能については、テストを行う必要はありません。では、ローコード開発でどのような観点でテストを行えばよいのでしょうか?

配置したオブジェクトやテンプレートで利用している部分について、想定通りの設定内容になっているかを確認

例えば、入力された文字情報を表示するオブジェクトに対して、文字フォントを調整するパラメータ設定があるとします。この場合、パラメータに設定した値通りの文字フォントになっているかを確認します。

支援ツールで用意されているオブジェクトとうまく連携ができるか等を確認

ローコード開発とはいえ、支援ツールとして用意されていない機能をプログラミングして開発を行うことがあります。開発した部分は支援ツールを提供した開発会社が品質を担保していない部分ですので、スクラッチ開発と同等のテストを行う必要があります。支援ツールで用意されているオブジェクトとうまく連携できるのか確認しなければなりません。

支援ツールを用いてローコード開発したシステムを利用して、想定している運用ができるか確認

当たり前ではありますが、想定している運用ができるかを確認します。支援ツールを用いて開発していることから、容易にシステムを変更することができますので、設定や配置を変更しては確認を繰り返し行います。

上記のテスト観点を意識して、ローコード開発を進めていきましょう。蛇足ですが、支援ツールに提供されていない機能をプログラミングで作成した場合は、支援ツールがバージョンアップされた際に動かなくなる可能性があり、運用保守で動作確認等が発生します。できる限り支援ツールで用意されている機能やテンプレートを用いて開発することをお勧めします。

2021年10月