2021年5月17日

【コンサルタント散歩】

~外部結合テストで気を付けるポイント~


システム開発の工程として設けられている結合テストは、大きく分けて内部結合テストと外部結合テストがあります。内部結合テストでは、1つのシステム内で情報の送信側で作成したデータを受信側で検証し、外部結合テストでは、他システムとのシステム間でのデータのやり取りを検証します。今回は、開発経験が浅い方向けに外部結合テストで気を付けるポイントを説明します。

外部結合テストでは、データを送信する側のシステムと受信する側のシステムでそれぞれ確認する点あります。データを送信する側のシステムでは、インターフェース仕様書に記載されている内容のデータを作成し、送信できることと送信する側のシステムから連携したデータが受信する側のシステムで正常に取り込み処理を完了するか確認する必要があります。また、データを受信する側のシステムでは、インターフェース仕様書で記載されている内容のデータを取り込めることと送信する側から連携されたデータが正常に取り込み処理を完了するか確認する必要があります。

データを送信する側のシステムと受信する側のシステムで、気を付けるポイントは以下になります。データを送信する側のシステムで、受信する側のシステムに連携するデータやテストパターンは内部結合で作成したデータをなるべく使用することです。また、インターフェース仕様書から考えられるデータパターン(各項目の最大桁、最小桁、初期値など)も連携するデータに含めることです。データを受信する側のシステムでは、送信する側のシステムから連携されるデータで想定外のデータが連携された場合にシステムが異常終了するのではなく、想定通りのエラー内容を出力し送信する側のシステムへ連携できるのかを確認します。また、取り込みを行ったデータを用いて後続のシステム処理が正常に動くかも確認するとなお良いテスト内容になります。

外部結合テストでは、他社とスケジュールの調整が必要になり、テスト時間も決められた時間の中で実施しなければいけないため大変だと思いますが、データの仕込みなどの事前準備をしっかりと終わらせて、意味のある外部結合テストを実施するよう心がけましょう。

2021年5月