2017年1月16日

【コンサルタント散歩】

~フローチャートで「考える力」を身に付ける~

IT業界に精通している方、特にソフトウェア開発業務を行っている方なら当たり前のようにフローチャート(※注1)という言葉を耳にし、実際にフローチャートの作成を行ったことがあるのではないでしょうか。そんなフローチャートを活用して、筆者が「考える力」を身に付けた方法の一例をご紹介します。

※注1:フローチャート(flowchart、流れ図)は、プロセスや各ステップを箱で表し、流れをそれらの箱の間の矢印で表すことで、アルゴリズムやプロセスを表現する図

まずは、何でもよいのでフローチャートで出来事を記載してみることです。例えば料理をする過程や休日の過ごし方、業務時間内の仕事内容をフローチャートで作成してみてください。初めは大雑把に記載するのもよいですが、回数を重ねるごとにより詳細に記載していくようにします。これを繰り返すことにより、「何をしたらどうなる」「こうするにはどうしたらいいか」などが自然に考えられるようになります。ここで重要になるのは以下の3ステップになります。

ステップ1:アウトプットは何なのか明確にします

ステップ2:インプットは何が必要なのか明確にします

ステップ3:インプットからアウトプットまでの過程を明確にします

では実際にカレーを作る過程を考えてみましょう。まず、ステップ1はカレー(アウトプット)が食べたいです。続いてステップ2はカレーを調理するうえで必要になる具材等(インプット)は何か。ステップ3として具材からカレーを作る過程を考えます。

上記の内容をフローチャートにすると下記のようになります。

※定義済み処理(サブルーチンやモジュールなどの別場所で定義された処理)の内容については省略しています。

いかがでしょうか。これを繰り返し実施することにより、考える力が身に付きます。それにより筆者は「〇〇が分からない」から「〇〇をこのように考えた結果、ここがわかりません」という質問の仕方になりました。また、事前に「これはバグなのではないか」や「無限ループするのではないか」といった開発工程で事前にシステムの不具合を見つけられるようになりました。後工程が火の車にならないよう、みなさんも是非試してください。

2017年1月