2015年1月19日
【システム企画のマインドマップ活用術】
~マインドマップに欠かせない「放射思考」について~
今回は、マインドマップを書くときに使う重要な脳の機能である、「放射思考」についてお話します。
放射思考とは、中心から外側に向けて広がっていく連想的な思考過程を意味します。自然の中にも「放射」しているものがあり、葉脈や、太陽の光を放っているところを想像するとわかりやすいと思います。
人間の脳も放射状に思考が広がっていきます。
想像してください。脳が受け取った情報を球体とすると、そこにフックが何千万~何十億と放射状に広げられています。そのフックが過去の経験など他の情報と関連付けられていきます。次々と関連することを連想していくことによってアイデアが広がっていきます。この放射思考を外面化したのがマインドマップなのです。
突然ですが、皆さまの脳は現在どれくらいの使用量だと思いますか?
なんと毎秒10項目の情報を100年間ずっと与え続けても総容量の10分の1も使われないという研究結果が出ています。そんな皆さまの脳をより効果的に使ってアイデア創出や、記憶力を向上させるツールとして、マインドマップが威力を発揮します。
システム企画への活用ということで考えると、ユーザー要求の洗い出しと、その取りまとめに有用です。マインドマップの中心に描いたテーマ(セントラルイメージ)から放射状に要求を広げていきます。また、前回のコラムのテーマであった「1ブランチ1ワード」の効果もあり、色々な角度から要求を思い出すことができるのでモレなく情報を洗い出すことができます。そして、洗い出した要求を見直して階層化することで、要求を見やすく全体俯瞰できるマインドマップが完成するでしょう。
マインドマップには「放射思考」だけでなく脳の他の機能も活かされています。このコラムで少しずつ紹介していきますので、自らの脳の使い方について投資をするような感覚で読んでいただければと思います。
2015年1月