2021年8月2日

【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません~】

Windows365サービスが始まるそうです

MicrosoftはOfficeソフト・サービスやWindowsのライセンスも含めたMicrosoft365を提供していますが、2021年8月2日からWindows自体の仮想デスクトップを提供するWindows365という新しいクラウドサービスを開始すると発表しています。料金をはじめとして詳細はサービス開始まで明らかではありませんが、事前に公開されている情報によると、エンタープライズ契約に含まれるAzure Virtual Desktop やAmazonがAWSのWorkSpacesで利用可能なWindows仮想マシンサービスのその他、従来のクラウド上で提供される仮想マシンサービスに比べるとかなりお手軽に利用できそうな内容です。

Azure Virtual Desktopにせよ、AWSのWorkSpacesにせよ、利用を開始するまでの準備の難易度はかなりレベルが高く、管理者側には高いスキルが要求されることに加え、費用も決して安くはないため、現物のPCを展開した方が費用も手間もかからない場合が多いようで普及度はそれほど高くないようです。PCの調達・ネットワーク環境やアプリケーションインストールその他を行う初期のキッティング・バージョンやアップデート・ライフサイクルの管理の手間、ハードウェアとソフトウェアライセンスの費用と比較して、手間が軽減できて費用が現物と同等以下に収まるようであれば、ある程度の規模の組織にとっては悪い選択肢ではないかもしれません。

クラウドサービスですからサービスを利用するためのハードウェアは必須ですが、ロースペックのPCでもネットワークアクセス速度とディスプレイの描画速度が足りていれば問題なく利用可能でしょうし、OSもWindowsに限定されないので、Windowsでなくても比較的低価格のChromebookでも問題なく使えそうです。また、在宅勤務その他テレワーク環境の場合は、利用者所有機材でもインターネットにアクセスできれば追加投資なしで利用が可能です。

サービスの詳細が現時点では不明のため、具体的な評価はまだできない状態ですが、明らかになったところで改めて評価したいと思います。

2021年8月