2020年6月22日

【中小企業のIT投資は社長が仕切れ!】

~それでもまだテレワークに否定的な社長さん~


6月17日のネット記事に「中小のテレワーク実施率が67%に急増 東商が調査」(産経新聞)がありました。一部を以下に引用します。

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東京商工会議所は17日、会員の中小企業でのテレワークの実施状況の緊急調査結果を発表した。緊急事態宣言の発令以降、初の調査で、テレワーク実施率は67.3%だった。宣言発令前の3月調査時(26%)から急増しており、新型コロナウィルスの感染拡大で中小企業でもテレワークが進んだことが分かった。(産経新聞より引用)

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この記事にあるようにコロナ対応として4~5月にかけて急速に中小企業でもテレワークの普及が進んだことは間違いないでしょう。ただし、この67%という数字の中身がわからないので、本当に普及しているかどうか微妙なところです。試験的に一部の社員だけでテレワークを試しても「テレワークやっています」と回答するケースもありそうです。

また、テレワークを導入していない33%の会社の社長はかなり頑なに拒否反応を示す方が少なくないです。特に「営業」に関して、たたき上げで頑張ってきた社長ほどその傾向が強いように思います。テレビのCMにも「営業は足だ!」というものがありました。テレワークに乗り気でない社長からはそのCMと同じような意見を聞きます。

「テレワークで営業をかけるなんて、お客様に失礼だ」

「直接会って顔をつき合わせて、なんぼの商売だから、うちは」

「当社はテレワークをやってもいいんだけど、お客さんがね」

このような今日のこの瞬間だけで考えれば「一理あり」かもしれません。しかし、30年のビジネス環境の変遷の歴史を振り返ってみたらどうでしょうか?

「相手の社長に出す書状はワープロでは失礼。手書きの手紙だ」

「注文のやりとりはFAX中心です」

「インターネットなんて当社の仕事に関係ないから」

上記のようなことはベテランのビジネスマンであれば皆さん通り過ぎてきたことでしょう。変化は最初はゆっくりだがある時点で急激に加速し、それに取り残された会社は活力を失い、仕事を競合に奪われ、若手社員には見放され衰退していきます。

テレワークを嫌がるお客さんがいたらそのお客さんには対面で接すればいいのです。ただし、そこに頼っていては将来のリスクは高いです。テレワークを積極的に推進し新たなビジネス環境に適応しようとするお客様との商談を増やす努力を社長が率先しましょう。そのためには過去に何が起きてどう変化したのかを思い出し、先んじて一歩踏み出すのです。

2020年6月