2022年615

【RPAコンサルタントの日常】

~SharePoint活用-手軽にWindows Serverと同期しよう


SharePointドキュメントには、昔エクスプローラー表示があり、Windowsのエクスプローラーと同じように操作することができたが、今はその機能は使用できない。(正確にいえば、いろいろチューンナップすれば使えるが実用的ではない)その代わりにOneDriveの同期を利用して、クライアントPCとファイルの同期ができる。

同期されたOneDrive領域にファイルを保存すれば、SharePointドキュメントにもファイルが保存される。削除も同様である。ただし、クライアントPCからSharePointへの多対一接続となり、同時利用にはあまり向いていない。またファイルオンデマンド(基本的にクラウド上にファイルを置き、クライアントPCにはダウンロードさせない機能)を有効にしている。クライアントPCの使用量が増大し、容量がひっ迫する事態になりかねない。

解決策として、Windowsサーバーを持っている場合だが、Windowsサーバー上でOneDriveを展開し、SharePointドキュメントと同期させる方法がある。これであれば、ユーザーはサーバーにアクセスして、ファイル操作を行い、それがSharePointに同期されることとなるので、先述のファイル同期利用とクライアントPCの容量ひっ迫の問題を解決することができる。

手順としては、WindowsサーバーにOneDriveをインストールし、OneDriveの領域を「D:¥Share」などに設定する。そして「D:¥Share」内にSharePointドキュメントと同期させる。これで、SharePointドキュメントと同様のディレクトリ構造となる。

次に、作成したディレクトリに対し、共有設定とセキュリティ設定(すなわちアクセス権設定)を行う。SharePointのアクセス権(共有設定)はOneDrive上に引き継がないので、改めて設定する必要がある。あとはサーバーパスをユーザーにお知らせすればよい。これにより社内ネットワーク上で、SharePointドキュメントの共有ができるようになる。

副次的効果として、この設定によりSharePointドキュメントのデータをWindowsサーバー上でバックアップできるようになる。また、シャドーコピーなどスナップショットを有効にしている場合は、スナップショットも有効になる。

簡単な手順で、なかなかのメリットがあるので、もしもWindowsサーバーの容量に余裕があれば設定をお勧めしたい。

2022年6月

【小早川豊のコラム】

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