2020年8月3日

【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません

~Microsoft365のライセンスでハマる~


WordやExcel、PowerPointなどのパソコンにインストールして使うアプリケーションだけで、OneDrive以外のクラウドサービスが付属しないOffice365 Businessを利用していたお客様で、ちょうど年間契約のライセンス更新の時期にあたり、時節柄Teamsその他のクラウド系サービスも使用可能なライセンスが加わったMicrosoft 365 Business Standardに切り替えるお手伝いをしたのですが、その際の失敗談です。

ライセンス購入手続きが完了してライセンス管理者として登録したメールアドレスに通知のメールが届いたので、このメールを転送してもらいライセンス管理用のWebサイトで更新を反映させる処理を行うことになりました。このメールに記載されたリンクでWebブラウザのライセンス管理用のポータルサイトにアクセスして対象組織のライセンス登録を行います。当然、このライセンス管理ポータルはライセンス保有組織管理者用のマイクロソフトアカウントで操作するわけですが、私が操作した際、メールリンクで開かれたWebブラウザが当社の管理者アカウントでサインイン済みの状態であったため、今回購入したライセンスが自動的にこちらの組織に紐づいてしまうというトラブルが起こってしまいました。

久しぶりに365のライセンス関連の操作を行ったので、Microsoftアカウントでライセンスに関わるページを開く際は、ブラウザやメールに記されているリンクをコピーしてからブラウザのシークレットウィンドウを開き、コピーしたリンクを貼り付けて開くというバッドノウハウをうっかり忘れて作業した自分自身のミスです。G SuiteやAWSの場合、ライセンス管理を行うポータルサイトにアクセスしようとすると、Webブラウザに履歴が残っていたとしても、一旦サインインしようとしているアカウントが表示され、パスワード承認を求めるページが開かれて、これからどのアカウントでサイトにアクセスしようとしているのかを確認するステップが挟まります。しかし、Microsoftアカウントの場合、サインインした履歴がブラウザに残っている場合、直近でサインインしたアカウントで自動サインインしてしまうようです。複数の組織のライセンスに関わるので、安全を考慮して操作するブラウザはシークレットもモードで開くようにしていますが、今後はこの基本動作を忘れないようにしなければと反省しかありません。

急ぎサポート窓口にコンタクトを取って、間違った登録情報を解除して本体のアカウントに紐づけすることができましたが、このやり取りも思いのほか手間がかかりました。作業したのが週末の18時過ぎで、国内の電話窓口は終了していたため、サポート案内にあったチャットで問い合わせを始めましたが、選択可能な言語に日本語がなかったためEnglishを選択して英語でやり取りしました。自分自身の英語がかなり怪しげな自覚はありますが、何とかこちらの状況と間違って紐づいたライセンスの解除と正しいアカウントへの紐づけを行いたいことは伝わり、ライセンスが正当であることが確認できる情報も揃い先に進む段で、これから電話で確認するから待てという展開になりました。チャットでの読み書きについては何とか対応できますが、電話での対応となると日常がバイリンガルならともかく、10年単位で遠ざかっていて英語モードにはそう簡単には切り替わりません。

対面のやり取りなら、肉体的なリアクションや筆談で逃げるなどまだ何とかなったかもしれませんが、契約やライセンス関連の話題を口頭でやり取りした経験も乏しいため、かかってきた電話の対応にしどろもどろで、電話の向こうの相手から最初はさじを投げられてしまい、「今までのやり取りで状況は分かったけど、最後の確認は日本国内のサポートに繋ぐから」ということになってしまい、週明けに国内サポートからの電話を受けて解決はしましたが、気分の重たい週末から週明けを過ごすことになってしまいました。

2020年8月