【目指せ!AWS認定マスター】
~第五回 責任共有モデルとは~
今回もAWSサービスを理解する上で必要な概念について解説を進めていきます。
3つ目のテーマは責任共有モデルです。
責任共有モデルの概要
責任共有モデルとはセキュリティを担保するためにAWSとユーザー間でどのように運用責任を持つかを表したものとなります。AWS以前のインフラを考えると、オンプレミスであればほとんどユーザーの責任となりますし、レンタルサーバーなどでも物理的な責任は提供側に委ねられますが、それ以外ではユーザーの責任負担が大きい状況でした。そのため、ユーザー側がインフラの管理にかける工数はまだ多く残っていました。
しかし、AWSで用意されている豊富なツールとバリエーションに富んだサービスを利用することにより、かなりの部分をAWS側に任せることができるようになりました。これはユーザーにとってはインフラに関する悩みがなくなり、提供したいサービスに集中することができるという大きなメリットとなります。
サービスによって異なる責任分界点
AWSの利点はやはり選択ができることです。特にこの責任共有モデルはそれぞれのサービスによってレベルが異なっており、より詳細にインフラを管理したいというユーザーにはその要望に応じたサービスがあります。逆にインフラに工数をかけたくないというユーザーにはほとんど管理が不要なサービス(サーバーレス)も展開されています。特にこのサーバーレスは近年普及をしており、Webサービスの開発に対するハードルが下がり、気軽にそしてスピーディーにサービスを開始できる要因となっていると感じています。今後はこのサーバーレスの考えがより発展・浸透していくのではないでしょうか。
AWSの安定性とアップデート
このようにAWSは豊富なリソースと充実したサービスによってユーザーが安心して使える環境を提供しています。特にハードウェア面での堅牢性は高く障害発生頻度が低いうえに、発生時の復旧もとても早いことが挙げられます。そのため、ユーザーは多くの部分の運用責任をAWS側に依存しても問題がない状況となっています。また、AWSは常にアップデートしており、最新の技術やトレンドをいち早く組み込みサービスとして展開するため、ユーザー側もいろいろ試すことが可能で、どのように運用するのか確認しやすい環境となっています。
さて、これまでAWSで重要な概念をご説明してきましたが、次回からはより具体的にAWSが提供しているサービスを1つずつ確認していきたいと思います。
2024年7月