2020年8月31日

【日々ポジティブに取り組む為のマインドマップ活用術】

~(番外編)テキストマイニングツールを活用したアンケート集計~


突然ですが、自由回答のアンケート集計に苦労したご経験はありませんか?

自由回答とは、例えば、セミナーの内容や商品の感想について、「1.良い」「2.普通」「3.悪い」といった数値だけでは表せない想いや意見を自由に書いていただくものです。この自由回答を集計は、似ている内容をグルーピングしてそのカテゴリに名前を付けて全体の傾向をつかめるデータに整えることが多いかと思います。アフターコーディングとも呼ばれる作業です。全て人力で行うとなると、回答を読込みながらカテゴリ分けも考えて・・と時間がかかる作業です。この作業をサポートしてくれるのがテキストマイニングツールです。

最近はユーザーローカル社のようなクラウド型のサービスも出ていますが、今回はダウンロードして使う「KH Coder」という無料ツールを使った集計の流れとそのメリットについてご紹介したいと思います。細かな手順までは書ききれないので、詳しくはHP(https://khcoder.net/)やKH Coderアプリのヘルプにあるマニュアル、または関連書籍をお求めください。

>>>集計の流れ>>>図は右クリックまたは長押し→新しいタブで画像を開くで拡大表示)

① 分析データの用意

読込みはテキスト形式で行います。山括弧<>、半角文字を用いないといったデータの作成要件があるので整備を行います。

② KH Coderに読込み・カテゴリ分けの考察

分析データをKH Coderに読込み、以下のようなアウトプットを参考にカテゴリを決めていきます。この時点では、作業者の意思や気持ちを込めずに分析結果から読みとれる事実のみを参考に冷静な目で決めていくことがポイントです。

【抽出語検索】

データの中で多く使われている語を抽出します。

抽出語をクリックすると、その前後の文章がどのような内容かを確認することができます。(ここでは「イメージ」という語を選択)

更に、「イメージ」の前後で使われている言葉も確認することができます。

【共起ネットワーク】

使用されている語の関連が一目で把握できます。円の大きさで抽出頻度が多いかどうかもわかります。また、つながりの強い語は同じ色で表現されています。ここからいくつかのカテゴリに分けられることがわかります。

KH Coderには、ご紹介した2つの他にもアウトプットの種類がありますが、まずはこの2つで検討するのがわかりやすいでしょう。

③カテゴリ分けを見直す

②で分けたカテゴリを見直していきます。ここでは、作業者の“気持ち”を入れていきます。そのアンケート集計を誰に・どのように報告するのかといった状況に合わせて、1つのカテゴリを複数に分けて集計したり、カテゴリ名をより分かりやすいものにしたり、調整を行います。

④再度カテゴリ分けを行う

③で決めたカテゴリ分けに従い、回答を各カテゴリに振り分けていきます。

テキストマイニングツールを使うと良いことは、カテゴリを考える時間を短縮できる点です。最初に自分の考えや想いを込めて考えるのではなく、テキストマイニングツールでざっくりとした傾向を掴めるので客観的な視点が得られます。その後、分析データの活用や報告主旨に沿って調整していくことでより良い集計データが作成できます。

皆さまもアンケート集計の際には、テキストマイニングツールの活用も検討してみてはいかがでしょうか。

2020年8月