2019年10月8日

【コンサルタント散歩】

~開発経験から工数を算出するための方法~

前回のコラム(2019/8/19)で、システム開発のプロジェクトに参画した際にやることとして、自分が担当する開発機能がスケジュール通りに実施できそうかを把握することで、スケジュール遅延のリスクを減らすことができると話しました。今回はスケジュール通りに開発ができるか把握するにはどのようにすればよいのかをお話しします。

スケジュール通りに開発できるかどうかを把握するには開発対象のプログラムにどの程度の日数がかかるのかを算出し、間に合いそうか判断する必要があります。この算出にはどうしても担当者のシステム開発経験が重要になってきます。(ここではFP法(ファンクション・ポイント)等の話ではなく、FP法等で算出されたスケジュールやプロジェクトマネージャーやリーダーが作成したスケジュールに対して、担当者(自分)がスケジュール通りに開発できそうかの話となります)

この開発経験から算出するにはどのようにすればよいのか、筆者がやっていた方法を説明します。誰しも最初は開発経験があるわけではないので、以下の方法を用いて予定を立ててみてください。機能の開発が終わったら、予定に対して実績はどうだったのかを確認します。実績を確認することで次回のプロジェクト参画時や予定を立てた機能に対しての誤差を修正します。

①設計書の内容確認

開発を担当する設計書を確認し、インプットのファイルやDBがいくつあるのか。アウトプットのファイル、帳票やDBがいくつあるのか。設計書の処理内容のページ数やSQLの数はいくつあるのか確認します。

②時間の算出

確認した内容に対してどの程度の時間がかかるのかを一定の時間をかけて日数を算出します。インプットのファイルがある場合は、〇時間×数、アウトプットのファイルがある場合は〇時間×数になります。

③不明点の確認

設計書に分からない部分がないか確認します。分からない部分がある場合はバッファで〇時間とバッファ時間を追加します。

プロジェクトに参画した際にこれを繰り返し行うことで、スケジュール通りに実施できるかどうかを把握できるようになり、遅延のリスクを軽減できるはずです。

2019年10月