2019年11月11日

【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません~】

~サーバーラック周りにご注意!~

先日クライアントさんから、なんだかネットワーク全体のレスポンスが妙に遅いという連絡を受けて対応した際の愚痴ですが、愚痴に終わらせずに今後の教訓にしようというお話です。

サーバーラックに機器を収容してケーブルを取り廻す際、その後の使い勝手を考えて設置したはずなのに、実際に何あって作業する段になってみると使いにくくて後悔することがあります。今回の場合、設置自体には自分はたいして関わっていないケースだったので他人を恨めば済む話ですが、仮に自分が主体的にやってもあまり変わらない置き方をしていたかもしれないので、大きなことは言えないと考えさせられました。

具体的には何が遅さの原因なのかをルーターやスイッチ、各クライアントとの配線とそれぞれの機器の稼働状況を追いかけていきました。直接でもリモート接続でもその機器の動作状態をモニタすることができるものは手間さえ惜しまなければ、様々な確認動作を滞りなく進めることができ、取り立てて苦になることはありません。しかし、現物を見て稼働状態を示すインジケーターランプや物理的な結線状況の確認やリモート操作ができず再起動するには電源ケーブルの抜き差し以外に手がない機器が相手になり手こずる結果になりました。

以前のコラム(2015/1/5)で、エントリでラックの前後は作業可能なスペースをしっかりとりましょうと書いています。今回の場合、背面のスぺ―スはたいして広くなく、人ひとりが入り込むくらいの余裕はあるのですが、ラックの脇には雑多に荷物が積んであって簡単に回り込むことができない状態でした。無理やりな姿勢で体を横から滑り込ませたものの、不安定な姿勢になってしまい、スイッチの背面に刺さっているACケーブルの抜き差しを行うのに躊躇するような空間でした。

加えて、前面では大量のLANケーブルをマネジメントアームまでは使っていないものの、個別にナンバータグを貼り付けたケーブルをケーブルタイですっきりまとめてはあるのですが、床から立ち上げてスイッチまで余裕がない状態でがっちりまとめてあるため、ケーブル同士が密集していて、実際に何番のケーブルが何番のポートに刺さっているのか確認するのに通常瞬時に片付く作業ですが、10分近くかかってしまいました。

計画の際には図面だけでなく、可能なら模擬空間でも作って実際に身体を動かしてみないといけないのかもしれません。

2019年11月