2019年4月16日

【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません~】

~病院での経験~

今回の記事は締切りを1週間間違えてしまい、大慌てで書いております。というのも、3月中旬から今月の頭まで3週間ほど内蔵を悪くして入院していました。本格的に仕事復帰したのが先週のため、時間感覚の戻りが悪かったのか日付の感覚がずれていて、先週半ばに締切りを予告されていながら、すっかり勘違いしておりました。そんな訳で今回は入院中に経験した番外編となります。

今回入院した病院はご時世でしょうか、病院内での利用者向けにインターネットに接続可能なWi-Fiサービスが提供されていました。かつて別の病院にも入院したことがありますが、ネットワークサービスを利用できる環境は初めてです。それまではパソコンを持ち込んでもインターネットに接続するためにはスマートフォンのテザリングを利用するかモバイルルータを持ち込む必要がありました。スマートフォンのテザリングであれば利用可能なデータ転送量の上限を、モバイルルータであればデータ転送量に加えてランニングコストを意識しなければなりませんが、今回は利用し放題だったので、Amazon Prime VideoやNetflix、YouTubeなどの動画サービスのデータ転送量を意識せずに利用することができました。こんなことをしているのは自分だけかと思ったら、同室の患者さんもパソコンを持ち込んで仕事でしょうか延々とタイプ音がしていたり、動画を見ているような気配が伝わってきました。パソコンを持ち込まないにしても、スマートフォンを持ち込んでいる人は大勢いたようで、ベッドでの暇つぶしには随分と貢献していたようです。

そういえば一度だけですが、Wi-Fiには繋がるのにインターネットに繋がらないトラブルが起きたことがありました。職業柄、ネットワークの接続状況を調べてしまいました。Wi-Fi接続から病院内のルータまでは問題なく繋がっていて、そこから先、外部との接続ができていないことがわかったので、ナースステーションに

「Wi-Fiは大丈夫だけど、外部とのインターネット接続が止まっていますよ。事務方に連絡して外部との接続に使っているルータを再起動してもらうと直るかもしれませんよ」と声を掛けたところ、

「院内業務に使っていてLANケーブルで繋いでいるパソコンもインターネットはダメなんです」との回答だったので、

「ゲスト用のサービスだけでなく業務用のネットワークもダメならやっぱりインターネットへのゲイトウェイになっているルータかその周辺が正常に動作していないかプロバイダのサービスが止まっているかですね、とりあえず、そのあたりの機器の電源を一旦切ってから入れ直してみるよう伝えた方がよいですよ」

といった内容のアドバイスをしました。

即座には復旧しませんでしたが、数時間後に確認してみると外部との接続が復旧していました。ルータ周辺を再起動してもらえたのか、プロバイダが復旧したのかまでは確認しませんでしたが、アドバイスが効いたのかもしれません。実は、ナースステーションで病院業務に使っているパソコンがインターネットにも接続できるような運用について疑問に思いましたが、ナースステーションに詰めている看護師さんにそんなツッコミを入れても話の意味をすんなりと理解してもらえるか分かりません。確認できる範囲内では病棟利用者向けのゲストWi-Fiのネットワークと病棟業務用のネットワークは分離してあるように見え、実効速度が30Mbps程度とたいしたことはないにせよ、802.11acで提供されていて、それなりの設計はしてあるようなので、きっとフィルタリングなどもきちんと設定されているのであろうと期待して、余分な口出しはしないでおきました。

そういえば、病棟を回る看護師さんは医療器具や薬品などを載せた台と一緒に巡回してきますが、その台の上にノートパソコンを載せて、これで記録を付けたりドクターからの指示の確認をしていました。IT利用に積極的なところではパソコンではなく、iPadなどのタブレットやスマートフォンがこういった端末として利用されているのでしょうが、パソコンと一緒に回ってくるという光景も初めての経験でした。

2019年4月