2020年6月8日

【システム企画~情報活用力を上げる仕組み作り】

~リモート環境での研修参加の記~

COVID-19(新型コロナウィルス)の影響でリモート環境のミーティングが実施されることが多くなりました。先日、受講したスクラムマスター研修もリモートで行われました。この研修はもともと会場での集合研修の予定だったのですが、開催日の2週間位前に主催者から「研修を安心・安全に受けていただくために、バーチャルクラスで開催させていただくこととしました」との案内が届きました。今回はこのリモート研修に参加してみての発見、感想について記します。

1 受講者側環境と事前テストについて具体的な要求があった

必要なものとしては、使用するアプリ(Zoom)、アカウント(Zoomの有料または無料アカウント、Googleアカウント)が記され、インターネット接続環境と回線帯域の指定がありました。さらに、各ツールの表示・動作と回線速度のテストサイトの案内がありました。事前に確認方法を受講者(顧客)に具体的に伝え、確認しておいてもらうことは、WEB会議を何度も行ってきた今にして思えば、非常に重要なことだと感じます。音声や画像が十分なレベルで伝わること、使用するツールの機能が動作することは、リモート環境での共同作業の前提となることで、ここで躓くと最悪の場合、その場が成立しなくなるおそれがあります。

2 当日のログイン時刻の指定があった

研修開始が9時で8時30分までに入室するようにとの指定がありました。有料の研修で、受講者25人と講師6人、他に事務局数人が双方向通信で参加するということで、参加者の誰かに不具合があった場合に備えて、余裕をもった時間設定がなされていました。講師も全員、自宅からの接続ということでした。ただ、出欠席の方法は示されていませんでした。私は8時15分に入室したところ、既に出欠確認が終わっていた模様で少し混乱しました。カメラの前には誰もいないものの背景からして講師または事務局担当者と思われる方宛てのチャットと、研修案内メールの差出人アドレス宛ての電子メールを送って、メールの返信と電話をいただいて、8時45分過ぎになんとか確認できました。(実際にはZoom会議室への入室があれば、それで出欠確認ということだったのかもしれません)

3 参加者の状態に配慮した時間管理がされていた

研修は2日間に亘って、各日9時30分から17時30分まで行われましたが、短い時は40分で、長くても60分毎に休憩が入りました。昼休みも長めで、90分から120分ありました。それでも、朝から夕方まで1日中、オンラインで過ごすというのは、リモート環境に慣れてきた現在と比べると尚のこと、いろいろと疲れを感じることではありました。昼休みについては、今回Zoomのブレイクアウトルームという機能を使って25人の参加者が5人ずつ5グループに分けられていたのですが、午後の部が始まる30分前に各グループの担当講師がブレイクアウトルームに入室し、雑談のような気楽な雰囲気で質疑応答や情報交換ができるようになっていました。

時間について非常に印象的だったことは、研修の進捗に応じて工程を入れ替えたり、取り扱い事項の取捨選択を行ったりしていたことです。多くの場合、研修では時系列順にまたは分野別に内容が取り扱われますが、今回受講したスクラムマスター研修では、当初示された予定からしてそのようになってはいませんでした。各日の午前・午後をタイムボックスとして、項目毎の量(スクラムではサイズといいます)に応じて、無駄が出ないように学習事項が配列されていました。さらに、随時見直しを行い、「今から予定通りにAをやると時間が余るので、明日行う予定となっているBを先にやります」というようなことが行われました。詳しい説明は別に機会にしますが、これは「スプリント」「バックログアイテム」「価値」「サイズ」といった概念に基づく、実にスクラムらしい方法だと感じました。

4 全員に参加している感覚を持たせる工夫がなされていた

グループワークは、ブレイクアウトルーム内でスクラムチームでの役割(プロダクトオーナー、開発チーム、スクラムマスター)を割り当て、それに応じで各人が行動することにより行われました。これは見積もりの作成、作業対象アイテムの選択などでは特に効果がったと感じました。各グループブレイクアウトルームには時々メイン講師が巡回してきて助言を受けたり、質問したりすることができました。また、Googleドキュメントでの作業では、他のグループの検討内容を見られるようになっていて、進行管理や内容検討の参考となり、そこからまたグループ内でのコミュニケーションが活発化されることがありました。

以上、リモート環境での研修に参加し、共同作業を行ってみての感想を記してまいりましたが、当社でも社内外でWEB会議を多く行っており、様々なツールを調査して使用しています。今後さらにWEBミーティングで支援させていただく機会が増えると考えて、サービス内容の充実と品質向上を図っています。

2020年6月