2023年2月27

【コンサルタント散歩】

IFテストの重要性について


システム開発において、他システムから連携されたデータを次のシステムに連携するためにマスタの変換やデータの粒度を揃えるための中間システム開発を行ったことがありますでしょうか。今回は中間となるシステムのIFテストの重要性について記載します。 

外部とのデータ連携があるシステムの開発では、基本的にIF仕様書を作成し、連携先と連携元のシステムと綿密な認識合わせを行う必要があります。また早期に、ある程度のデータを貰ったり渡したりすることでデータの粒度や必須項目の有無などのイメージを共有する必要があります。それ以外にも連携がエラーになった際の返却方法や、システム的な受付時間などがある場合には、受付対象外の連携時にはどうするかを決めます。それ以外にもデータの連携先と連携元でマスタの変換が必要な場合は、どのデータ項目が必要なのか、どの項目を使用してどのように変換するのかなどの認識合わせを行う必要があります。

 

中間システムが本当に問題ないかの検証をする際には、自システム内でデータが完結する内容が少ないため、自システムの品質は当然ながら他システムから連携されるデータをもとに試験を実施しなければなりません。そのため、総合テストを行う前のIFテストがとても重要になってきます。このIFテストで何処までのデータバリエーションを実施できるかで後の品質に大きな違いが出てきます。

 

主に実施したほうがよいデータバリエーションを以下に挙げます。

・IF定義書にそった項目のバリエーション(必須有無やデータ項目の桁数)を網羅したデータ

・実際のオペレーションを想定したデータ

 

IF定義書にそった項目のバリエーションは記載されている通りにシステム開発を行えば、特に大きな問題は起きないと思います。ここで重要なのが、実際のオペレーションを想定したデータになります。1回目に新規データを受信して、次に同一のデータに更新(変更・削除)などが来た際に想定通りの挙動になるのか、データの粒度がおかしくならないかなど、中間システム内の処理に不具合がないかを検証することができるため、いろいろな場合を想定したデータバリエーションを実施します。このデータバリエーションを怠ると、後の総合テストで大きな問題が発生し、うまくテストが進まない要因となります。そうならないためにも、事前に関係各所と綿密な打ち合わせを行い、IFテストのデータを準備していただくようにしましょう。

 

2023年2月 

【佐藤善哉のコラム】

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