2018年11月19日

【コンサルタント散歩】

~結合テストでやるべきこと~

システム開発では、作成した機能に対して必ずテスト工程(単体テスト・結合テスト・総合テスト)があります。今回はテスト工程の中でも「結合テスト」でやるべきことを説明いたします。(内容は経験年数が浅い人向けになっていますのでご了承ください)

まずは結合テストとは何なのかをご説明いたします。結合テストとは、複数のプログラムやモジュールを同時に動かして行うテストで、モジュール同士を結合した際に想定通りに動くかどうかをテストします。結合テストを行う際には、事前にテスト仕様書を作成します。結合テストの項目は、前段階である単体テストをすべて完了していることが前提になります。(単体テストは、個々の機能やモジュールが単体で動くかどうかを検証するテストです。単体テストで実施しているテスト項目は、結合テストではほとんど行わないか、ロジックとして難しいことをしている部分等を簡易的に確認するのがよいです。)

結合テストでは、ただ動くかどうかをテストするのではなく、仕様書通りに動いているかについてもテストします。単体テストによって、個々で正しく動作することが確認されたプログラムやモジュールを対象にして、機能間の連携や一連の機能が仕様書通りに正しく動くかを確認します。

結合テストは、以下の3つに分けることができます。

▶インターフェーステスト

各機能が正しく動くかどうかテストを行います。機能間やモジュール間でデータを引き渡した際に、値が変わらないか、引き渡したデータに漏れがないか、連携元と連携先のモジュールは仕様書通りに動いているかなどのテストを行います。

▶業務シナリオテスト

実際の業務を想定したテストです。業務や対象システムによって粒度は違いますが、実際に業務で行う工程や一日の流れなどをテスト仕様書として作成してテストします。ポイントは、イレギュラーケースを必ず含めることです。

▶負荷テスト

開発したシステムに負荷をかけて、システムの性能低下や停止が発生しないかなどを検証するテストです。たとえば、同時にアクセスが集中した際にも、レスポンスが低下せずに正しく処理できるかどうかをテストします。

皆さんも、結合テストを実施する際には、何をテストとしてやらなければいけないかを把握して実施するようにしてください。

2018年11月

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