2023911

【ITの引っ越し~持っていけば動くわけではありません~】

ブルーレイレコーダー買換えでの雑感

夏の初め頃、自宅で使用しているBlue RayレコーダーのBDドライブの調子がおかしくなってしまい、新しいものを購入して置換えたのですが、故障が起きたレコーダーのHDDに録画した未見やBDにダビングしていないものの処理で思いのほか時間を要してしまいました。その際に同じようなハードウェアとソフトウェアで構成された製品でも、業界が異なれば異なった方向性で製品が作られるのかと感じました。

故障といってもDVDやBDを再生するには特段おかしい挙動はありませんが、ダビングしていると途中で終了してしまったり、電源をオフにしているので不意にドライブのトレーが勝手に排出されてすぐに戻る(コンセントは繋がっています)など、再生以外の動作がおかしくなっているため、DVDやBDへのダビングが期待できない状態でした。

 

このレコーダーに接続して使用していた外付HDDは別のレコーダーに繋ぐと著作権保護が優先で初期化しないと使用できない仕様で、保存済みのデータの再利用ができないため、DLNAを利用したネットワーク転送機能で新しいレコーダーに転送することになりました。この転送機能はダビング10のムーブ扱いになるため、新しいレコーダーの内蔵HDDに転送した後に初期化して接続しなおした外付HDDにまた移動して内蔵HDDの空き領域を増やすことはできないという、利用者の利便性は考慮外の仕様です。加えて、恐らく送信側の調子の悪いレコーダーの動作が不安定なことが原因だろうと思いますが、指定したものを転送している途中で止まってしまうようで、終わったと思って確認すると全部は転送できていないため、何度かで諦めて外付HDDは新しいレコーダーに繋いて初期化しました。

 

パソコンやサーバ、ネットワークの動作不良などではあれこれ調べたり、代替策を探したりパーツを交換して正常稼働まで復旧させたり、ロストしたと諦めかけたデータを回復させたりといったことを行っている日常から見ると、テレビやレコーダーなどはハードウェア・ソフトウェア的にはパソコンやサーバと同じようなパーツと技術で構成されているのに、故障が起きたらそれまで、ユーザー側にはブラックボックスになっていて手を入れることを許さず、さっさと新しいものを買ってくださいと割り切っているようで根本的な思想が違うのだろうと感じました。

 

放送を前提としてメーカーとしてはあながち間違った考え方ではないことはその通りですが、HDDや光学ディスクなどの記録媒体を組み込んでいるものの、そこに記録されているデータはユーザーの所有ではないという大前提が放送に関わる民生品にはあるのでしょう。

 

2023年9月