2022年711

【コンサルタント散歩】

外部システムとのデータ連携について


システム開発プロジェクトに携わる際に、外部システムとのデータ連携を行う必要のある場合があると思います。今回は、外部システムとのデータ連携がある開発プロジェクトの経験がない人向けの内容になります。

外部システムとのデータ連携は、当システムのデータを抽出して送信することと外部システムから送られてくるデータを当システムで受信する2つのパターンがあります。今回は、そのようなシステム間での連携についてどのような点に気を付ければ良いのか、2つのポイントを挙げて説明します。

ポイント①:外部・当システムの開発スケジュール

特に外部システムからインプットファイルを受信して、アウトプットファイルを外部システムに送信するような両システムに挟まれたシステム開発はスケジュールが大切になってきます。発生しがちなのが、両外部システムのスケジュールが先行しており、当システムが外部システムとの連携部分の開発時に、両外部システムのIF定義が決定していて、受信・送信のIF定義に合わせるために中間システムが全てを吸収し、システムが炎上することがあります。外部システムが同時期にシステムの刷新や改修を行っている場合は、可能な限りスケジュールの共有を行い、スケジュール的に後発の方は、IF定義の方を優先して仕様検討するようにしましょう。

ポイント②:IF定義の仕様を両社の合意のもと進める

外部結合テストの際に仕様の認識齟齬が発生して、外部結合テストがうまくいかないことがあります。また、外部結合テストのフェーズを実施する際には、機能の開発が終わっており、IFの認識齟齬を埋めるために機能改修を行うのが大変なフェーズになってしまいます。こうならないように要件定義や設計フェーズでIF定義の認識合わせを行い、両社の合意のもと開発を進めましょう。

もし、当システム開発が外部システムより後発のシステム開発になり、スケジュールも合わない、IF定義の認識合わせもあまりできていない状況であれば、外部システムより、事前にどのようなデータパターンでデータ連携が行われるのか、どのようなパターンでデータ連携される想定なのかを送信予定データや受信予定データを貰い、当システムでデータの検証をしたうえでシステム開発を進めましょう。

2022年7月

【佐藤善哉のコラム】

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