屋我地小学校のアコウ

屋我地小学校のアコウ

種別:天然記念物

指定年月日:昭和54年3月24日/市指定

所在地:饒平名159

(説明)

屋我地小学校のアコウは、校庭の西側、運動場に接した場所に生育しています。推定樹齢80年といわれますが、もっと経過しているかもしれません。樹高10m、胸高直径(地上1.3m)115cm、周囲長360cm、地上50cmの所で二又に幹が分かれ、樹冠の外観は洋傘状で、投影はほぼ円形をなし、径約20m、面積は約300㎡余(約90坪)の広がりをみせています。

木の周辺は、戦前いくつかの道があり、この木の生育している位置は死霊との別れをした、マブイワカイの三叉路の一角であったといわれます。低い、周囲を圧するような広がりをもった樹の様は、日盛りを和らげ、ニシ風をしのぎ、行人や労農の疲れをいやしつつも、また時として、マブイワカイの場所となりました。今では昔の出来事に関係なく、木のほりする子供らの楽しい遊び場となっています。

アコウ(Ficus superba Miq.var.japonisca Miq.)は広く熱帯に分布し、沖縄では海岸に近い低地に多く生育します。広がりを見せる樹冠は、緑陰樹として最適です。絞め殺し現象の代表的樹種で、リュウキュウマツやその他の大径木の樹上に着生して、いくつもの根を地上に下し、ついには寄主を絞殺し、アコウは大径木に成ってしまうのです。