済井出の小字 区界図と小字一覧

済井出の小字一覧

スムディ[済井出]

済井出の集落の中心部。部落は元は桃原にあって、そこから移ってきたという。歌に「済井出ちゅら島や、島うちゅきちゅらさ、大石森くさてぃ、馬場前なち」とあるように、ここの家々は海岸を背にしている。大石森とは、北東の海にある小島のことである。

ヨナジバル[与那地原]

済井出の南、屋我に接した細長い小字。海に面し、長いきれいな浜を持一つ。

クニンジヤフ[九年尺/九年尺原]

与那地原の西。現在ほとんどが土地改良され、昔のおもかげないという。

フカダ(ブロー)[深田/深田原]

ここに田んぼが多かった。田が深かったのでそう呼んだ。今は土地改良で、ほとんどがキビ畑となる。

トーバル[桃原]

済井出、世利の西側。済井出の部落は元はここの丘陵地にあったという。低地には田が多かったそうだ。

シリ(ブロー)[世利/世利原]

済井出と桃原にはさまれている。済井出との境に済井出川が流れる。以前は田よりも畑の方が多かったという。

メーダ(ブロー)[前田/前田原]

世利の北。田んぼ多く、そこの田んぼをメーダターといっていた。

ウフドー(バル)[大堂/大堂原]

屋我地島の北の端。古宇利島がよく見える。ここにフイウターという田があり、古宇利島の人たちだ耕していたという。現在はほとんどが愛楽園の敵地。

ナガサク[長佐久/長佐久原]

大堂の西、運天原に接する。済井出の地番ではあるが、そこを耕している人はほとんどが運天原の人。

ナハブック[仲袋/仲袋原]

桃原の北側の丘陵地。以前は深い山林だった。公有林で木を切ることもできなかったそうだ。

イジナ(ブロー)[伊是名/伊是名原]

桃原の西側。北側は仲袋から続く丘陵地。南側は饒平名に接し、土地改良がなされている。以前は山の谷間に少しずつ田があったという。

済井出は11小字からなる。集落はスムディに立地する。その旧地は西方のトーバルという。ウフドーは現在大部分が愛楽園の敷地だが、かつてフイウターという田があり、古宇利から出作りをしたという。北のナガサクは細長い谷という意味か。

出典:「わがまちわがむら」「名護市の小字