安和の人口と産業

安和の戦後の人口の動向を見ると(推移グラフ参照)、昭和35年には173世帯・917人であった。その後人口は、昭和43年にかけて徐々に増加し、1,073人に達した。しかし、これを最大に少しずつ減り始め、昭和60年現在867人を数える。その結果、25年前に比べて5%程減ったことになる。世帯数は、昭和46年まで僅かずつ増え、その翌年は約50世帯も一気に急増したが、同53年に減り、その後はほとんど変化なく、現在220世帯を数える。25年前に比べ1.3倍に増えている。

安和の産業の現状を産業別就業者の構成で見ると(同表参照)、就業者356名の内、第1次産業13%、第2次産業40%、第3次産業47%で、第3次産業に従事する人がやや多いが、第2次産業にも多くの人々が働いてきた。この点に安和の特色があるといえよう。

第3次産業では、卸小売業(46%)・サービス業(34%)が多く、運輸通信業(12%)がそれに次ぐ。第2次産業は、安和地区のセメント・砕石企業に勤める人が多く、製造業(37%)・建設業(34%)・鉱業(29%)という内訳になっている。

農業は、現在48戸の農家が約17haの経営耕地を利用している(農業基本統計表参照)。1戸当たり平均35aと小規模である。作物は、収穫・栽培面積ではキビがやや多いが、販売では野菜類が第1位である。そのほか果樹(みかん)が2.4haほど栽培されている。パインは作られなくなった。畜産は以前養豚が260頭規模で、また山羊も同規模で飼養されていたが、近年は大きく減っている。

出典:「わがまちわがむら