屋我の文化遺産

屋我の文化遺産

屋我には指定された文化財はまだないが、屋我グシクは、グスク時代中期以降の遺跡として、また聖地として貴重な史跡である。屋我にとってはもちろん、屋我地島全体の歴史を解明する上で、重要な遺跡である。詳細な全面発掘調査の機会が待たれる。

屋我のコバテイシ(方音フパラサ)は名木の名にふさわしい。一つは、墨屋原の古墓の前にあり、高さ16m、推定樹齢180年の老樹である。この古基はクガニヤーの墓所と伝え、屋我地で一番古い掘り抜き墓ともいう。

今ひとつのコバテイシ群は、屋我バス停付近の県道110号線沿いに見事な並木となっている。バス停前のコバテイシは、高さ12m、推定樹齢150年という(名護市の名木)。

屋我地ビーチの県道沿いに「屋我地大橋完成記念碑」(昭和40年)が建つ。屋我地島の人々にとり積年の願いであった屋我地大橋は、昭和28年に完成を見たが、昭和35年のチリ津波で崩壊してしまった。その後、昭和38年6月に現在の大橋が再建された。そのことを記念して、2年後この碑が建立された。

屋我の地域史料は地元では未確認である。しかし、貴重な史料として「羽地間切やかのろ職補任辞令書」(1625年)が県立博物館に所蔵されている(前掲写真参照)。

出典:「わがまちわがむら