ヤンバサカーの魚取り

ヤンバサカーの魚取り

サチナガサキの糸数屋という家に一人のおじいが住んでいた。その人はヤンバサカーとたいへん友達で、毎晩ヤンバサカーが訪ねてきて漁に誘った。ヤンバサカーと漁に出る時 はいつも大漁で、おじいの家はだんだん栄えていって、おじいもヤンバサカーのことを大切にした。

ある晩、いつものように漁に出た二人だったが、おじいが鮹を採った。すると、ヤンハサカーは突然消え、おじいはどことも知らない海に一人取り残されてしまった。ヤンバサカーは鮹のことをヤーチディー(八つ手)と いって一番嫌ったという。(昭和58年民話調査より)

出典:「わがまちわがむら