底仁屋の御神松

底仁屋の御神松

種別:天然記念物

指定年月日:昭和50年9月3日/市指定

所在地:天仁屋

(説明)

推定樹齢200年とも、250年ともいわれるこの松は樹高10m、地上1m高の直径145cm、周囲455cm、約200坪の広がりの樹冠を持つみごとな木です。

昭和51年2月に歌碑が建立されました。

松風は歴史を語る心持して(まつかぜは れきしをかたる ここちして)

ゆかしき仁を讃え仰ぎつ(ゆかしきじんを たたえあおぎつ)

昭和37年に当時の久志村立天仁屋小中学校に赴任した吉田賀盛校長は、たわわむ程の枝をもち、雄々しく生育している老松の見事さに心を打たれ、松を植えたゆかしき人を偲んでこの歌を詠んだといいます。

戦地へ召集されていく若人らの生還を老松に託し、広い樹陰下は、子供らが戯れ、野良の行き帰りの労をいやし、稲を脱穀したり、薪を割ったり束ねたりする仕事場に使われ、道行く人にも涼を提供しました。松の歴史は、村の人の心の拠り所となっていき、いつの頃からか神木として大切にされ、「御神松」と呼ばれるようになりました。

リュウキュウマツ(Pinus luchuensis Mayr)は琉球列島の固有の樹木で、トカラ列島から与那国まで分布し、防風防潮林、風致林、並木、緑陰樹などに活用されています。材は薪炭材に多く供され、松脂をとりました。そして昭和47年には「沖縄県の木」に指定されました。