中山の伝統文化

拝所と祭祀

現在、中山公民館のある付近は古山入端と呼ばれ、近世に山入端村があった所とされる。今、中山の部落で「お宮」とする拝所は、近世の山入端の御獄で、「由来記」(1713年)にはセキカケナカモリノ獄(神名ワカツカサノ御イベ)と記される。

昭和17年、戦時体制に入った頃に独立した中山は、かつて山入端の拝所であった森に「お宮」を作り、武運長久を祈るよりどころとした。現在も大切な拝所とされ、年に数回「お宮拝み」がある。また、公民館前の広場のすみにも拝所がある(国頭の村落)。

現在も続く年中行事は、旧1月3日のお宮拝み、5月5日のカーウガミ、同15日のウマチー、8月10日の豊年祭、9月9日のお宮拝みがある。

芸能

毎年、旧8月10日に豊年祭と敬老会を兼ねて村踊りをやっている。分区当時は、メーズクミ・正日・後遊びと3日間やっていたが、パイン作りが始まった頃から1日だけになった。当日、お宮のウガミを終えて後、公民館に戻って踊りが始まる。公民館がすぐ舞台になるように造られ、お宮に向かう。

かぎやで風を初めに、17,8くらいの演目をやる。「高平良万才」「ゼイ」を得意とし、「四季口説」「湊くり節」などは戦後宮里から習ったものである。踊り手の中心となる青年が多かった30年程前までは、昼から練習に入ったくらいで、劇もあった。

出典:「わがまちわがむら