クロイワトカゲモドキ

クロイワトカゲモドキ

種別:天然記念物

指定年月日:昭和48年10月30日/市指定→昭和53年11月9日/県指定

所在地:地域を定めず

一見、ヤモリなのかトカゲなのか区別がつかない動物ですが、れっきとしたヤモリ科の仲間です。他のヤモリ類とは、まぶたが動かないことと、指が細長い点で異なります。また外観上も、黒褐色の地色に橙褐色・淡紅色・淡白色の班紋があり(斑紋の形は斑点状から細長い形のまで様々)、尾には3~5本の白い環帯と、環状に並ぶ小突起がみられるなど、目立つ形態をしているので容易に区別できます。

頭胴長(頭から尾の付け根までの長さ)は8cm内外で、尾の長さも含めると10~15cm程になります。尾は外敵に襲われたりするときに自切するので、再生した尾の長さ・形は様々です。

夜行性で、森林・河川沿い・洞穴の周辺等で生活し、主に地表で、小さな昆虫やミミズなどを捕食します。昼間は石下・倒木下・岩の割れ目などに住んでいます。また外敵に襲われると、自ら尾を切断し、自切した尾に敵が気を取られている間に逃げていく、みかけのわりにか弱い動物です。

本種には、他にマダラトカゲモドキとオビトカゲモドキの2亜種が知られるが、内部形態上から同一種の地理的遊離による地方変異とみなされており、沖縄の地史を含め、生物進化のしくみを考える上でも貴重な生物です。