ジュリ

ジュリ

遊女。近世以降の琉球・沖縄における遊女・娼妓の呼称。語源は「料理」とされる。この語源に端的に表れているように、ジュリの接待は料理を提供し、芸能で歓待することを大きな要素としていた。そのため芸事にも堪能でなくてはならず、近代以降には師匠について芸の修練に励む者も多かった。そのようなジュリに対して、街娼や下級の遊女はフェージュリと呼ばれ、また売春をことにする者や身持ちの悪い女に対してはサングヮナー(三貫者)とさげすみ、区別した。近世以降には、貧しい家の娘が遊郭に売られるジュリウイ(ジュリ売り)が起こった。なお、首里王府は遊郭を那覇の辻・中島・渡地の三カ所に限定して、それ以外には認めなかった。

出典:「芸能