安和の文化遺産

文化遺産

安和の「くばのうたき」は、県指定の有形民俗文化財(昭和48年7月指定)である。神人たちが「村のフサテの御識」と呼ぶように、集落のすぐ背後にある。御嶽には、聖木と言われるクバの木が二百数十本も群生している(名謹市の文化財第二集)。

まだ指定は受けてないが、旧暦9月16日の晩に婦人たち全員によって行なわれるウシデークも文化財的価値が高い。

ウシデークの行なわれるアサギ庭には、推定樹齢100年のりっぱなガジマルがあり、その枝は大きく安和神社とアサギを覆う。小学校の校内にも推定樹齢50年のガジマルと樹高13mのココヤシがあり、卒業生の思い出の名木となっている(名護市の名木)。

昭和62年6月、仲村栄正氏によって『安和の語りぐさ』(A5判・327頁)がまとめられた。氏が10年の歳月をかけ、安和のことを細部にわたって調べ、まとめあげた労作で、安和の字誌とも言える貴重な本である。

地域史料として、「本家新築之時諸事日記」(明治38年)や「東方朔秘伝置文(写)」(1684年)の他、区事務所に「土地一筆基帳」(明治34年)などが伝存される。

安和には、五年マール(旧5月5日)・七年マール(旧7月7日)の豚御願、九年マール(旧9月9日)の牛御願があり、それらも貴重な民俗行事である。

出典:「わがまちわがむら