有津ウフワター

有津ウフワター(大浦の昔話・伝説)

大浦の有津屋の先祖に大力者がいた。その人が青年の頃、建築材を得るために有津の山に木を切りに行った。その時ウフワターは、十人がかりで運ぶような木を一人で海岸まで運び、そこから舟に積んで大浦まで運んだ。それでその家を有津屋といい、ウフワターは有津ウフワターと呼ばれるようになった。

また、羽地の勘手納港に上納米を運ぶ時、普通の人は一俵担ぐのがやっとだが、ウフワターは二俵を左右の肩にゆうゆうとう担いで行った。港に着くと役人たちが、一つの俵を二人で運んでいるのを見て、はがゆく思ったウフワターは、左右の手に一つずつ俵をつかんで船に放り投げたという。(久志村誌より)

出典:「わがまちわがむら