天仁屋バンサチの火立跡

天仁屋バンサチの火立跡

種別:史跡・名勝

指定年月日:平成2年7月1日/市指定

所在地:天仁屋865-1

(説明)

地元の古老の伝承によると、バンサチには、かつて番小屋があって、番人が常駐していて、それでその岬を番崎と呼んでいるといいます。

バンサチの火立跡は、天仁屋の集落の真南、約1.4km、標高140mの地点にあります。そこに立石3つ、平石2つの石列があり、立石の一つの「きなん 寅」、その下の平石に十二支の「子・牛」の文字と方角を示す穴が印されています。

「球陽」に、1644年(尚賢王4年)に「初めて烽火を各処に設く」とあり、その各処に「遠見番」を配置して海上を行く貢船や異国船の監視にあてました。バンサチの火立は、沖縄本島の東海岸の伝達ル-トの中にあり、ギナン崎の煙を確認して、宮城島へつないだ場所です。

この近世の情報伝達の方法を知る貴重な資料を、バンサチから見えるみごとな海岸線の眺望とともに、市民の共有財産として、近代にわたって残し伝えたいものです。