底仁屋の文化遺産

底仁屋の文化遺産

底仁屋の天仁屋小学校の前にどっしりと根をおろす「御神松」は、昭和50年9月3日、市の天然記念物に指定された。樹高10m・推定樹齢220年を経るこの老松は、近年までその木陰で人々は農作業をしたり、集まり語らいの場であった。この老松を、当時の吉田賀盛校長は、

「松風は歴史を語る心持して/ゆかしき仁を讃え仰ぎつ」と詠んだ。その歌が、昭和51年碑に刻まれた(島袋正敏:名護市の名木、名護碑文記所収)。

底仁屋から嘉陽に至る県道の脇、旧県道に入ると、雄大な嘉陽層の褶曲(しゅうきょく)を目にすることができる。嘉陽層は、この地域を中心に東海岸に見られる古第三紀始新世(今から約5000万年前)の地層で、砂岩頁岩の互層からなっている(沖縄大百科事典)。見事な地層は、地質の生きた教材として見学に訪れる人も多い。

出典:「わがまちわがむら