久志の観音堂

久志の観音堂

種別:有形民俗文化財

指定年月日:昭和62年7月15日/市指定

所在地:久志369

(説明)

久志部落の東方の高台に、久志の古島跡あるいはアタイとも呼ばれるところがあり、観音堂はそこに建っています。

「球陽」によると、「尚経(豊見城王子朝良)・顧思敬(久志親方助豊)、総地頭たる時、観音石像を請来し、其の宮を久志邑に創建して之を其の中に奉安し、以て崇信を為す。此れより跡、村中の人民、毎月朔・望・一八日・念三日に、皆此の寺に到りて祈す」とあります。

現在は、旧暦1月18日と9月18日の2回が部落でウグヮンする日で、他には個人で旅たちの安全祈願や合格祈願のときに観音堂に参拝する慣わしがあります。また、よそからの参拝者もかなりいます。

地元では、この観音堂をティラと呼び、安置されている石仏像をティラヌタンメーといっています。観音堂の建材はすべてチャーギ(イヌマキ)が使われています。昭和48年の修繕の際は、全琉の材木店を巡り、1本97万円もする原木を購入し、骨組以外の材に用いています。また、老朽化していた入口の鳥居も撤去し石灯篭に造りかえました。