川上の蔡温松

川上の蔡温松

種別:天然記念物

指定年月日:平成24年10月1日

所在地:川上168番地

名護市字川上168番の小高い丘に生育するリュウキュウマツは、「蔡温松」と称され区民に親しまれている名木である。かつては同規模のリュウキュウマツが隣接して3本生育していたことから「三本松」とも称されていたが、その内1本は隣家への倒木の危険性があることから平成15年に伐採され、もう1本も平成23年5月29日に襲来した台風2号の被害にて倒木した。同区に所在する蔡温松として貴重な1本となっている。推定樹齢は約140~150年、樹高約16m、胸の高さでの幹周りは4.55m(直径145cm)を測る。

また、蔡温松の名称は琉球王府時代に三司官を務めた蔡温(1682~1761)に由来する。蔡温の山林政策による思想が受け継がれたリュウキュウマツであり、蔡温とその時代の羽地地域に纏わる歴史を学ぶことのできる重要な植物であることから、名護市文化財保護条例第4条の規定により天然記念物に指定する。