汀間の文化遺産

汀間の文化遺産(ていまのぶんかいさん)

◆文化財・史跡

汀間には指定文化財はないが、昔、尚円王が恩計に滞在した時に掘ったと伝承される金丸川があり、拝所となっている(久志村誌)。

汀間川の下流域にはマングローブ林が発達するが、その東側、右岸の少し乾いた泥地にサキシマスオウノキの小群落がある。市内では稀な木で、樹高9m・推定樹齢70年を経ている。汀間川の改修工事の際にここに移植した(名護市の名木)。また、神アサギのある拝所(サンカジュ)に大きく伸びるクワノハエノキも、推定樹齢100年を数える老樹である(名護市の名木)。

汀間川のサキシマスオウノキ

汀間サンカジュのクワノハエノキ

◆碑文・ハル石

汀間ではハル石が二基みつかっている。いずれも元の場所から村後原の墓所に移されており、一つは「チ・てま原」、もう一つは単に「ム」とのみ刻まれている。また、集落内には大きな石敢当が4カ所に建てられている。いつ建てられたのか、古老に訪ねても分からない。

この4カ所とも元は拝所に隣り合わせていたという(比嘉栄一:名護碑文記所収)。

■汀間のハル石

■汀間の石敢当

■汀間当歌碑→カヌチャゴルフ場汀間当歌碑(安部区)

地域資料

汀間の地域史料は、沖縄戦直後の「出生死亡者名簿」(昭和20年)や区の「諸祈願祭典行事簿」(昭和24年)が区で保管されている。現在字誌づくりも取り組まれており、その過程でさらに地域史料が発掘されると思われる。

◆伝説・昔話

鉄砲平良」「尚円王と汀間」「汀間の始まり」「汀間のウェーキパーパー」「汀間川の大ウナギ」「汀間当」