辺野古の文化遺産

辺野古の文化遺産

辺野古には指定された文化財はないが、貴重な史跡や地域史料が多い。現在、字誌づくりが熱心に取り組まれており、その過程で発掘・評価される文化遺産が少なくない。

まず、近・世初期に設置された「一里塚」が、名護にぬける旧スクミチ(宿道)にほぼ原形を留めて残っている。県内でも数カ所しか確認されておらず、貴重な近世の史跡である。また、18世紀中頃の元文検地に伴って設置されたハル石が、辺野古で次の3基が確認されている。「ウ・おもひ原」(思原)、「れ・まへかち原」(前垣原)、そして「フ・わたり川原」で、うち2基は元の土手が判明している。

辺野古地内の北明治山には、「明治山造林二十周年記念碑」が建つ(烏袋権勇:名謹碑文記所収)。

民俗芸能で注目されるのは、村踊りで演じられる「七福神」である。辺野古は昔から芸能が盛んで、この「七福神」は、玉城金三氏の指導で昭和6年から演じられている楽しい踊りである(名護市の文化財第二集)。

字誌づくりのなかで多くの新史料が発掘されている。その中で注目されるのは、「前大屋家史料」「亀三屋家史料」ならびに字誌編さん委員会事務局収集史料である。明治から戦前昭和期の諸証文が数多く伝存される。史料の整理と評価はこれからの仕事である。

出典:「わがまちわがむら

辺野古に伝わる伝説・昔話

ナンドゥル坂の幽霊 大力・カータグシチャ一

出典:「わがまちわがむら