名護番所跡のフクギ群

名護番所跡のフクギ群

種別:天然記念物

指定年月日:昭和49年3月18日/県指定

所在地:東江一丁目8番11号

番所とは王府時代の役所のことで、フクギ群は番所の跡の敷地を囲むように生育します。推定樹齢300年近い6本のフクギは、地頭代の屋部菊陰(1695年頃)が植栽したといわれます。樹高は17m~18m、胸高直径は最大83㎝、以下83、76、67、54、42cm。戦前は県山林会で老樹名木に指定されています。

その他、東江区には名木に指定されたフクギの屋敷林などもありフクギがめだちますが、近年しだいにブロック塀に変わりつつあります。

フクギ(Garcinia subelliptica Merr)は常緑の高木、フィリピン島に分布します。八重山群島で山地に自生し、沖縄島では御嶽や屋敷などに植栽され、時として逸脱することがあります。木の成長は遅いのですが、防風防潮樹としてすぐれています。また樹皮からは黄色の染料がとれ、かつては芭蕉の糸を染めていました。

番所跡は名護町役場、名護市役所と変わり、現在名護博物館となっています。

フクギの高く空を突くような樹冠で、厚く光沢のある葉っぱは、暑い沖縄の景観を特徴づけ、建物をひきたたせてくれます。