2018.1 いつまでも青春

わーくすてーしょんのあるくらし ( 299 )

2018-1 大橋 克洋

2018 年は 私 のラッキーナンバー

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◯ いつまでも青春

私の人生において最も活気に溢れハッピーな時期は、大学の馬術部時代の6年間でした。 その後も日本 NeXT ユーザー会の活動など大変盛り上がる楽しい時期もありましたが、いずれも学生気分そのままのノリノリ前進気勢に溢れる時期でした。そして私の精神的発達はそこから余り進むことなく現在に至っていますが、そうは言っても高齢化にともない精神活動は必ず落ちてくるはず。

しかし、これからも努めて学生時代、青春時代の気持ちを保ちながら生きて行きたいと思っています。楽しいものや美しいものに素直に感動し、胸をワクワクさせながら、、

車の進化がある時期からゆっくりした変化の流れに変わってきたように、私をもっともワクワクさせてきたコンピュータの進化も予想通り車の進化同様、最近は大きな変化が見られなくなってきました。それには Apple の Steve Jobs が居なくなったことも大きいとは思いますが。そんなことで最近は高校時代からハマっていた住宅設計にハマっていたりします。どうやったら効率的で快適な住宅を設計できるか、凄くワクワクします。

昨年暮れ、YouTube で往年の歌の動画に感動を受け次々と発掘しています。いずれも1980年代の歌手で八神純子と荻野目洋子、お二人とも子育てが一段落した現在、少しずつカムバックしているようです。彼女らの歌唱力は現代の女の子には見られないパワフルな素晴らしいもので感激しています。当時も彼女らの歌に興味は持っていたものの、そう感激するほどではなかったのですが、現代になって聴き返してみると、そのパワーに感動を受けます。どうしてなんでしょう。おそらく最近の歌手や作曲家には、あのようなパワーが失われているからなのだろうと推察しているのですが。もうひとつ思うこと、それはご両人に共通するものですが、歌う姿がとても輝いており、透き通るように延びわたる声。これはお二人の人生からにじみ出るものに違いないと思います。つまり良きご主人やご家族とともに、生き甲斐ある人生を送ってきた結果に違いありません。

そうして他のものも聴いてみると、1980年代には感動を受ける歌手や歌が多いことに今更ながら気付かされています。私が電子カルテの開発を思い立ったのもあの時代、日本にパワーが溢れていた時代だったんでしょうね。

荻野目洋子の動画を発掘しているうち「大阪府立登美丘高等学校ダンス部によるダンシング・ヒーローに載せたキレッキレのダンス」を見つけました。ダンシング・ヒーローは、往年の荻野目洋子のヒット曲。全国大会で優勝したこの女子高生によるダンスが YouTube で絶賛を浴びて世界的にも話題になり、これが元で荻野目洋子も再び脚光を浴びたとのこと。そしてこの登美丘高校ダンス部のダンスが昨年暮れの紅白歌合戦で荻野目洋子ならぬ郷ひろみとともに出演、その一糸乱れぬパワフルなダンスが AKB48 その他ダンスを見せ場とする若手グループを完全に食ってしまったのは痛快な話でした。私としては紅白の舞台で再び荻野目洋子の姿が見られることだったのですが、残念。

◯ 今月の歩術

最近の私の歩術、これと言ってウンチクを垂れることもなくなってきました。中国武術も最初は色々な套路や技を学ぶが、熟達すると何も考えず身体が動くまま対応すると言われますが、歩術もその域に近づいてきたのかも知れないなと、、

今月中旬、東京都医師会の旧理事仲間、通称「呑兵衛の仲間」の5人で箱根の金時山に登ろうということになっています。平地なら自信ありますが、山道はかなり勝手が違うはず。さて、どうなるんでしょうね。私はいつものウォーキングシューズで行こうと思っていたのですが、登山に強い先生から専用の靴にしたほうが良いとアドバイス。かと言って「登山靴を買っても、もう2度と履くことはないと思う」と言うと「それならトレッキングシューズが良いでしょう」とのこと。これなら普段のウオーキングにも使えるよし。そんなことで先月、恵比寿駅前のモンベルまで行って、トレッキングシューズや防風防水のパーカーなど購入。

スポーツ用具店だけあって、モンベルの店員さんは靴選びにも懇切丁寧に応対してくれました。3足ほどの靴を履き比べた結果、ダイヤルをグリグリと回すだけでテグスのような靴紐が均等に締まるやつを購入。履く時に靴ベラ不要ですし、脱ぐ時もダイヤルをペチッと引き上げるだけで紐が緩み簡単に脱げる快適な仕掛け。このシューズを履くには登山用の厚手靴下が必要とのことで、ついでにこれも購入。足慣らしも兼ね早速この靴を履き恵比寿から歩いて帰宅しました。

それが快適な歩き心地だったので、翌朝の早朝散歩「近所をちょっと回るくらいなら普通の靴下でも大丈夫だろう」と普通の靴下で歩きにでました。最初の2,3キロは良かったのですが、左足踵の上に靴擦れを作って帰宅。「1週間もすれば治ってまた履けるだろう」と思っていたのですが、2週間を過ぎてもトレッキングシューズは靴擦れが痛くてとても歩けません。年齢のせいか数ヶ月前から両足の下方広範囲に湿疹ができるようになりました。この影響で治りが遅いのではないかと。

そのうち年も明け、ようやく靴擦れもほぼ治まり、トレッキングシューズを履けるようになりました。金時山登山までもう僅か2週間、これからは毎日こいつを履いて早朝散歩、靴を馴染ませなければなりません。

◯ 金時山登山

6時半新宿発の小田急線で待ち合わせ、小田原駅近くのトヨタレンタカーで車を借り角田先生運転で箱根を登り公時神社に駐車、ここが登山道入口。いつも登山をやられている弓倉先生が先導、その間に登山初心者の松平・高瀬先生と私を挟み、しんがりをベテランの角田先生。

平地歩きなら自信があるのですが、登山は やはりかなり勝手が違いました。決定的な違いは、思ったように膝が高く上がらない。空は快晴で気にしていた風もほとんどなく、望むべくもない最高の天候に恵まれましたが、絶え間なく続く大きなモモあげ動作に次第に息が上がってきました。松平先生は快調に上がって行くのですが、高瀬先生と私はすぐに息が上がり頻繁に小休止。今回の登山、私と同い年で登山は殆どやられていない松平先生がご一緒なので安心していたのですが、とんでもない。結果的に松平先生はほとんどノープロブレムでした。心肺機能がお強いんでしょうね。

しばらくはストックを使わないでも、いつものバランス歩きの効果があると思っていたのですが、弓倉先生から何度も「ストック貸しましょうか」の声に有り難くお借りすることに。結果的には、私のコンディションにストックは必須だったようです。登りの大きな段差にも両手に突いたストックを補助にエイヤッと身体を引き上げることができましたし、下りの大きな段差でも下段に突いたストックでショックを緩和しながら身体を引き下ろすことができ、かなり膝や腰の負担を軽減できました。

金時山頂上からは、真っ白な雪を頂いた大きな富士山の姿を目の前にすることができました。前もってコンビニで買ってきたおにぎりを腹におさめ、今度は乙女峠の方を通って下山。こちらのコースの方が楽と聞いていたのですが、どうしてどうしてこちらも大きな段差が続く。乙女峠で角田先生が「私が先に降りて車を近くに回しておきます」と先行、そこからも岩のゴロゴロした大きな段差の急坂がこれでもかと続く。登りよりは楽とは言っても大きな段差を絶え間なく降りて行くのは結構大変。ようやく麓に近くなったかなと思う頃、先行していた弓倉先生と話す角田先生の声。「やれやれこれで自動車道に着いたか」と思ったのですが、それは甘かった。そこから更に大きな木の根の続く山道を延々と下ってようやく自動車道に到着。世界医師会で行ったアフリカでキリマンジェロに登頂してきたという角田先生、さすがに凄い。山道を風のように駆け下り車を取ってきて、再び難所の山道を駆け上がってくるサスケのような角田先生の姿を想像しました。

あらかじめ予約してあったホテルの温泉まで車を進め、皆で入浴。疲れた手足に温泉の湯はとても心地よい。小田原まで下ってレンタカーを返し、予約してあった居酒屋で反省会。ビールの美味しかったこと。山道では顔も土気色、到着してからも青菜に塩だった高瀬先生もようやく復活。居酒屋のウーロン茶で復活したところを見ると、完全に脱水症状だったようです。皆から「厚着だから少し上を脱いだほうがいい」「その服装じゃどうみても水分を奪われ脱水のはずだから水を飲んだら」と言われても言うことをきかず、案の定かなりの脱水でへばってしまった彼「言うこと効かないんだからなあ」と責められていました。帰りは小田原から東海道線。私は横浜・武蔵小杉乗換えで武蔵小山へ直帰でき楽ちんでした。

歩きにはいささか自信のあった私ですが、今回の登山で自分の体力低下を自覚してがっくり。翌日メールで送って頂いた記念写真を見ても、自分の姿が余りにもジジイなのにまたがっくり。最近とみに髪の白さが増してきたこともあるんでしょうけど、立ち姿もジジイだよなあと、、年齢的な変化は如何ともしがたいところがありますが、もうちょっとトレーニングしなきゃなと思ったものでした。お世話頂いた角田先生、弓倉先生の足をかなり引っ張ってしまったなあと自責の念に駆られました。

また大きな反省点は服装。吹かれるとかなり寒いと聞いていたので、厚手長袖シャツにセーター、その上にパーカーという服装だったのですが、セーターは早々と脱いでザックに収めることになりました。下山ではパーカーの代わりにダウン・ベストにしたのですが、これでも暑くなってきた。厚手長袖シャツに適度なベストを基本とし、天候変化に備えたパーカーを持参くらいが良かったのかも知れません。

◯ 女子フィギュア4大陸選手権

来月から始まる平昌オリンピックの前哨戦として、台北で4大陸選手権が開催されました。男子は惜しくも宇野昌磨2位に終わりましたが、女子は坂本花織・三原舞依・宮原知子がワン・ツー・スリーで入賞。

故障から復活して間もない宮原は健闘するもベストを発揮できましんでしたが、坂本と三原の滑りは非常に素晴らしかった。パーフェクトな坂本の滑りに続く三原の滑り、これもパーフェクトでとても綺麗でした。

昨年故障するまでは日本のトップを行っていた宮原、若手の二人に先を譲っての三位にはとても悔しい思いがあったのだろうと思いますが、反面、表彰台を日本の三人で占めることができたことは、それはそれなりに嬉しかったのではないかと思います。表彰台に日本の三選手が上がり、会場に並んで上がる3枚の日章旗はとても美しいものでした。

今回なぜ樋口新葉が出ていなかったのかはわかりませんが、もし彼女が出ていれば日本勢で1位から4位まで占めたであろうことはほぼ間違いないでしょう。ここまでの数試合、ノーミス、パーフェクトの演技を見せている坂本花織、魔物の棲むというオリンピックでもこれを大きな自信として、どうか平昌もパーフェクトな演技で終えられるよう心から祈るものです。それにしても惜しまれるのは日本女子の参加枠、もう1枠多い3枠であれば樋口か三原を加わえた3人でとても安心だったのに、、

◯ WRC プレ・イベント・テストほか

WRC 2018 の幕開けは今月下旬のモンテカルロですが、それに先立ちモンテカルロとスエーデンでプレ・イベント・テストが行われたようです。今年のトヨタチームには、ヤリ-マティ・ラトバラとエサペッカ・ラッピに加えオット・タナックが新たに加わりました。三者が雪のモンテカルロとスエーデンで試走する姿を 動画 で見たのですが、雪道の高速走行でもタナックはレールの上を走るようにスムース、派手にテール・スライドさせるラッピの姿は一見豪快なのですが、タナックに比べると走行ロスが大きいのだろうと思われます。やはりまだ彼の若さゆえかなと。そしてラトバラの走りは両者の中間、タナックを上回るベテランでありながら中に燃える情熱はラッピにも劣らないと見ました。

このように三者の走行を見た感想としては、タナックが一番多くの結果を残すのではないかな。ちなみに、昨年は VW 時代に比べ精彩を欠きましたが WRC の王者セバスチャン・オジェの走行もレールの上を走るよう。一方パワフルなラトバラも良い成績を残すはずですが、不安定さがちょっと心配。猪突猛進のラッピ、一発勝負がうまく決まった時は良いが失敗も否めない。というのが私の率直な感想ですが、さて今シーズンどうなんでしょう。うまくすれば3人共かなりの成績を残せる可能性もあると思います。とても楽しみ、、

TOYOTA GAZOO RACING は WRC だけでなく、ダカール・ラリーにも参戦しています。ベースとして使われている車両はトヨタ ハイラックス。これは大いにうなづけます。英国 BBC の人気番組 Top Gear のテストでは、立木に正面衝突させてもキャンピングカーを上から落として車体がヒシャゲても問題なく走り出す。海に沈めたり、ハイラックスを屋上に載せたビルを爆破し瓦礫のなかから掘り出してもエンジンはちゃんとかかる。このように、ホンダのスーパー・カブに並び、ハイラックスは頑丈なことで有名。そんなこともあって、中東ではテロリスト達が荷台に重機関銃を装備し武装車両として使ったりするようです。

ダカール1日目は昨年優勝のプジョーにトラブルがあったためもあり、暫定トップをとっています。WRC に並び、ダカールでのトヨタの活躍が楽しみ。でも最終的には、やはりプジョーが強いんだろうなあ。車両自体も強そうだが、何と言ってもペテランセルやローブなど最強ドライバーを揃えているからなあ、、

で、最終結果。総合優勝はやはりサインツ:プジョー、ところがそれに続く2位はアル・アティア:トヨタハイラックス、3位もドゥ・ビリエ:トヨタ・ハイラックスとトヨタが表彰台2、3位を飾る。イエーイ!

◯ WRC モンテカルロ

今年第1戦は恒例のモンテカルロ。開幕数日前から降っていたという雪も初日には溶けていたようですが、モンテカルロ恒例の夜間スタート。多数の予備ヘッドライトで夜道を真昼のように照らしながら走るラリー車、オジェ、ヌービル、ミークなど凍結した路面でスピンしたり側溝にハマる車続出。私にとってモンテカルロというと、雪の夜道を勇ましくカッ飛ぶブリティッシュ・グリーンのモーリス・ミニ・クーパーの勇姿ですが、今年も第2日目は雪がしっかり降り積もる中で行われました。

昨年モンテカルロで優勝したMスポーツのオジェ、彼らしい堅実かつ速い走りで危なげなくトップを快走。その後をトヨタのタナック・ラッピ・ラトバラの3台が追うという嬉しい展開となりましたが、最終日のラッピ、総合4番手の好ポジションで臨んだのですが、右カーブで大きく膨らみオーバーラン、回復に手間取って大きなタイムロス。これで順位を大きく落とし、総合7位でレースを終えたのは残念でした。それにしても何らかのマシーン・トラブルが発生した他チームに対し、トヨタ勢のマシーンは非常に安定していて殆どノー・トラブル。ラッピのタイムロスは非常に悔やまれますが、これを除けば彼にとって初めてのモンテカルロで見せた素晴らしい走り、とても頼もしい。

左から2位タナック:トヨタ、1位オジェ:Mスポーツ、3位ラトバラ:トヨタ

昨年好調だったヒュンダイ勢が今回まったく振るわなかったのは意外でした。しかしこれで侮ってはいけない、ヌービルとミケルセンという素晴らしいドライバーをそろえたヒュンダイ、今後のレースでかなりの強敵となるのは間違いないでしょう。

オジェの圧巻の強さはフォルクスワーゲン時代の彼を思い起こさせるものでしたが、その後に食い下がった3台のトヨタ・ヤリス。これからのレースでもこのように安定した走りを見せてくれることを期待します。

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東京には珍しく降りしきる雪景色

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です