2017.11 10 周年の iPhoneX

、わーくすてーしょんのあるくらし ( 297)

2017-11 大橋 克洋

<2017.10 たった1回でよい毎日やることが大切 | 2017.12 暮れゆく今年 >

◯ iPhone 登場より10周年の iPhoneX

先月もちょっと書きましたが、いよいよ今月から iPhoneX が発売になりました。今は亡きスティーブ・ジョブズが「電話機を発明する」と言って、マック・ファンをアッと喜ばせた初代 iPhone 登場から丁度 10 年目ということで、ネーミングもこれまでの iPhone8 からひとつ飛び級して iPhoneX となりました。MacOSX と同様のコンセプトによるネーミングですね。

大きな画面サイズと iPhone8 plus より小さな筐体サイズ、FaceID などの機能はとても魅力的ですが、これまた飛び級した価格がねえ、、

ソフト的にも、アプリ切替えを今までのようにホームボタンでなくジェスチャーで行うなど、とても魅力的なんですが、仕事を辞めた今となっては値下がりと、更なる機能アップを待ってじっと我慢するつもり(そう言いつつ、いつも我慢しきれなくなるんだが)。

◯ 生まれ変わって生き生き動くようになった Firefox

Web ブラウザーとして長い歴史を持ちながら Firefox はどうもデザインがダサいし、Safari や Chrome に比し動きもイマイチで使う気になりませんでした。しかし今度のアップグレードではエンジンもお馴染みの Gecko から Quantum へと新しく生まれ変わり見違えるように速くなったと聞いて、新しい Firefox を使ってみることにしました。

Firefox を使ってみるには、もうひとつ理由があります。ここのところ自作 web アプリで住宅設計にハマっているのですが、Chrome で最初はサクサク動いていても図面が複雑になってくるとやたら動きが遅くなってくるのです。Google drive や calendar など色々なものを多数のタブで開きっぱなしにしているため、メモリーを食っていることもあるのでしょうが、、

しかし、そのような状態でも Firefox で自作 CAD を動かしてみると、思うようにサクサク動くではありませんか。しかもこのアプリは canvas による画面描画をバリバリに使っているため、今までの Firefox ではそもそも表示することもできなかったのです。新しい Firefox は canvas にもちゃんと対応しているようです。試しに電子カルテ NOA をちょっと動かしてみました。これも Firefox ではまともに動かない部分が多かったのですが、ほぼ問題なく動きそうです。

これに味を占め、いつも使っている google calendar を動かしてみました。いつものように綺麗に表示されたので、シメシメと思っていたら別の月を表示させたりなどの機能が一発ではうまくいきません。google はかなりトリッキーなことをやっていたりするようなので、流石にそこまではまだ Firefox は未対応なのかも、、と思ったのですが、この問題は iOS の場合だけで macOS 版では問題なく動作しました。

それにしても今回の Firefox のアップグレードは、今までに比べ現代的 web ブラウザーへの飛躍的進化です。あっぱれ Firefox と思っています。

web が世の中に生まれてこの方、いろいろな web ブラウザーを使ってきました。画期的なデザインと使いやすさで感激したものも幾つかありましたが、Safari や Chrome などメジャーなものに駆逐されいつの間にか消えて行ったものも多いなあと、、これが歴史というもの。

◯ 歴史上にみる中国

歴史の上では、いろいろなものが現れ活躍し、そして消えていきます。平家物語の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」とか、織田信長の「人間五十年、外天の内をくらぶれば夢幻のごとくなり」など、昔の人々もこれを悟っていました。

テレビで「項羽と劉邦」という連続物を大変興味深く視聴しています。ここでは秦の始皇帝が没したあたりから、それまでの秦王朝の圧政で虐げられてきた国民の不満が全国で吹き出し、再び戦国時代に入っていくさまが描かれています。この番組とともに、始皇帝が作らせた兵馬俑などをめぐるドキュメンタリーも面白く視聴しました。これらを観ていると、始皇帝が行った焚書坑儒とか始皇帝没後に裏で画策する宦官などの行った行為は、現代では考えられないような卑劣・残虐なもの。

で、現代の中国を観ていると、文化大革命では文字通り焚書坑儒に近いことが行われましたし、権力闘争にまつわる邪魔者の粛清とか、現在でも世界制覇の妄想が垣間見られます。こうして観てくると、中国という国は紀元前から何も変わらず同じようなことをやってきているのだなと、感心してよいのやら呆れるべきなのか、、

◯ 孫家拳の教室に通いはじめる

12年ほど前から YouTube や書物などを参考に、まったくの自己流で始めた中国武術の練功ですが、診療所を閉院し勝手に定年になったのを機会に今度はちゃんと習ってみようと思いたちました。仕事を引退し、毎日の早朝散歩は欠かさないとしても、ややもすると自宅でじっとしていることが多くなりがちですし、、

で、ネットで中国武術を教えてくれるところを調べてみました。都内に幾つかありますが、どれもちょっと遠方。どれも夕方から始まるところが多く、帰宅すると結構遅くなりそうで早寝早起きの私にはちょっと辛いものがある。幸い恵比寿でやっている教室をみつけました。ここなら歩いても行ける距離。絶好だったのは、ここでは孫式太極拳とともに八卦掌と形意拳も教わることができる。形意拳・八卦掌・武式太極拳を学んだ孫禄堂が、それぞれの流派の要素をまとめて編出したのが孫式太極拳という由来によります。

形意拳・八卦掌・太極拳は私が習いたい流派ばかり、他に学びたい流派として八極拳・劈掛拳などありますが、以上三派を会得すればほぼ満足が行きそうです。もちろん喧嘩に強くなりたい訳ではなく、あくまで健康のため。多少の護身になればという気持ちもないではないですが、生兵法は怪我の元。

ということで先月初めから通い始めました。毎週金曜2時間ほどの講習。ここでは、よくあるように全員そろって套路を学ぶことはあまりなく、準備運動のあと個々に練習を始め、先生が回ってきて一人ひとりに教えるということで、私には非常に好ましいスタイル。最初は太極拳から始める人が多いようですが、私は太極拳は色々な流派の武術の集大成と考えているので、一風変わった武術である八卦掌からお願いすることにしました。一ヶ月経ちますが、まだ、ひたすら円周を描いて歩くだけ。これは最初から覚悟してきたことなので、粛々と行っています。

先生が来られる前30分ほど、古参の方が主導で準備運動を行います。ゆっくり身体を動かすだけの準備運動ですが、これだけで汗びっしょり。なるほどねえ、ちゃんと身体を動かせば、ゆっくりの運動でも良い汗かけるんだ、、

◯ 今月の歩術

先月は雨続きで歩行距離が伸びませんでしたが、今月はほぼ毎日早朝散歩を続けられそうです。しかし、11月も半ばを過ぎると気温も次第に下がってきて、早朝散歩に出ると身の引き締まる思い。寒気にジッパーを胸まで引き上げることもしばしばです。

さて、歩きの方ですが、YouTube で八卦掌の歩きの良い手本をみつけ、それを参考にようやく「前足で滑るように進む歩き」ができるようになってきました。ちなみに孫家拳の八卦掌では、そのように爪先から着く歩きではなく普通の歩きに近いものです。しかし「歩術」を極めるには孫家拳の歩きではなく、爪先から滑るように進む歩きの方が理に適っていると思われ、個人的にはこちらの歩きを練習していこうと思っています。

通常、外を歩く時にはそのような目立つ歩き方はしませんが、そのような意念をもって歩いています。すると不思議、不思議、かなり歩きがスムースに歩幅も大きくなるようです。

孫家拳の後藤先生に教わったことで「目から鱗」だったのは、中国武術の套路などの動きは、必ずしもその動きそのままに戦うためのものではなく、そのように動ける身体を作るためのもの「実戦では套路の型にこだわらず身体の動くままに戦う」のなのだそうです。10年以上書物などで中国武術を学んできましたが、これは初めて知ったこと。なるほどねえ、「中国武術はちゃんと先生について習うべき」と云われる所以は、これか。

◯ 柿渋で思わぬことに

夕食を終えたあと「あれ?喋りが何か変、、」舌がうまく回らないようです。ちょっとドキッとしたのは「脳神経の異変?」。父の家系は全員脳出血がもとで亡くなっていますので、まず意識してしまいます。手足の麻痺もないようですが、7年前の脳梗塞まがいの時も舌が回らないだけでした。しかし今回は脳の方ではなさそう。

先程食べたデザートの柿で舌の表面がピリピリします「こいつが原因に違いない」と思うものの、それで舌の運動麻痺までくるものでしょうか。色々と試してみると、アイウエオ、カキクケコなどは明瞭に喋れるんですが、サ行がうまく喋れません。サ行だけは微妙に舌を丸め気味にしなければならないようで、この微妙な操作に支障がでているようです。時間が経てば回復するに違いないと思ったものの「柿渋で舌麻痺まで起こることがあるんだろうか」と google で検索してみました。すると、あるんですねえ、、渋柿で舌がザラザラになる、などというのはよくあるようですが、軽い言語障害を生じたという例がちゃんとありました。「寒さで手がかじかむと、字がうまく書けない」のと同じですかね。

へえー、舌表面の麻痺だけならわかるのですが、軽い運動麻痺まで起こすことがあるんですねえ。一晩寝て起きたら、予想通り言語障害はなくなり舌は元通り動くようになりましたが、まだ舌表面の損傷は残っているようです。いつもは滲みない冷酒を口に含むと舌にかなり滲み、呑むのをやめてしまったほど。ちなみに食した柿は半熟の柔らかく甘い柿で、とても渋柿とは思えなかったのですが、後で舌を刺激したところをみると、よく熟れた渋柿の類だったのだろうと思います。

しかし柿渋で舌が麻痺し言語障害を起こすなんてことは生まれてこのかた経験したことがありませんし、聞いたこともありません。年齢に伴う舌の抵抗力低下なんでしょうか。世の中へ参考のため、ここに書き残すことにします。

<2017.10 たった1回でよい毎日やることが大切 | 2017.12 暮れゆく今年 >

孫式太極拳へ通う夜のプラチナ・ロード

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です